TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

トーマス・マン「ヴェニスに死す」の感想~美に殉じた芸術家の物語ですが、現代だったらまず間違いなく不審者として通報されてしまう事でしょう。

今回は

ドイツ人のノーベル文学賞作家

トーマス・マン(1875-1955)による1912年発表の作品

ヴェニスに死す」

の感想を書かせていただきます。

 

 ※ネタバレあり。

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1971年に映画化もされているこの物語 ────

 

 

その内容はといいますと

 

地位も名誉もある主人公

初老の作家

アッシェンバッハ

 

ふと旅心に誘われて赴いたイタリア

ヴェニスの地

 

家族と共に保養に来ていた14歳くらいのポーランド

美少年タッジオにすっかり魅了されてしまい

 

街中に疫病コレラがジワジワと密かに蔓延しつつある中

あえて避難をすることなく滞在を続け

 

ついには

コレラに罹って死んでしまう。

 

──── という

そんなお話となっております。

 

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原題は

「Der Tod in Veneding」

直訳すると

ヴェニスにおける死」

 

──── ということで

 

題名からしてすでに

結末をネタバレしている

ような感じなのですが

 

この小説の面白さは

話の筋だけにあるわけではなく

 

主人公の揺れる気持ちとか行動とか

ヴェニスという街が持つ

美と醜の入り混じった不思議な魅力とか

神話の世界と現実とが行ったり来たりするイメージ

などにあると思うので

 

たとえ、あらすじが結末までわかってしまったとしても

 

読書の楽しみとしてマイナスになってしまうことは

多分、それほど無いんじゃないかなと思います。

 

ところで

 

先ほど私がご紹介しました簡単なあらすじだけから見ますと

 

美少年タッジオは

余程の魔性の持ち主

アッシェンバッハとの間に、さぞさぞ

濃厚な関わりがあるかのように想像されるかと思いますが

 

実はタッジオ君

 

その美貌こそ

ギリシャ神話に出て来るヒュアキントス(太陽神アポロンに愛され、死後ヒヤシンスの花と化した美少年)さながらですけれども

 

母親と女性家庭教師、そして三人の姉たちと一緒にヴェニスにやってきて

たまたま主人公が投宿しているホテルに滞在しているだけ、という

ごく普通の少年なんです。

 

そして

彼は物語中で

主人公と直接関わり合う事はありません。

 

 

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「関わりたーい!」

 

 

この物語は

 

タッジオ君の完璧すぎる美しさ可愛らしさ(100%外見のみ)骨の髄までメロメロに魅了されてしまった芸術家アッシェンバッハが

 

彼から怪しまれないように、嫌われないようにと用心して

遠巻きにそーっと見つめながら

 

恋しさに激しく

身悶えする様子

というのがメインになっています。

 

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一応、不審者だと思われないように

ものすごく気を使ってはいるのですが

 

アッシェンバッハはタッジオ恋しさのあまり

次第に制御が効かなくなってきてしまい

 

ストーカーみたいに彼の後をつけまくるため

しまいには何となく

タッジオの家族たちや家庭教師から警戒されている様子…………

 

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「ちょっと、あの人あやしいわよ!」

 

 

テラスの奥のほうには、タッジオをまもる婦人たちが坐っていたのだが、恋に溺れた男は、注目をひいて疑いをかけられたかも知れぬ、と心配せずにいられないまでになっていた。じっさい、彼はなんとなく心がこわばるのをおぼえながら、幾度も、渚で、ホテルのロビィで、それからサン・マルコの広場で、みんながタッジオを自分の近くから呼び戻すのを、自分から遠ざけておこうと努めているのを、認めさせられたことがある--そしてそのことから、彼はある恐るべき侮辱を見て取らずにはいられなかった。その侮辱を受けて、彼の自尊心はかつて知らぬ苦悩にのたうちながらも、その侮辱をしりぞけることは、彼の良心が許さなかったのである。

 

 さらに

 

以前には老人が若作りしている様子を見て

「みっともない」と軽蔑していたはずのアッシェンバッハが

 

タッジオに振り向いてもらいたい一心から

顔に化粧まで施して

 

めいっぱい

若作りをしてしまいます。

 

そんな場面はコミカルでもありながら

 

なんだか可哀想にもなって来て

胸が痛くなってしまいます……。

 

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ヴェニスの街に生暖かい海風(シロッコ)が吹き

不穏な気配ともに

コレラのウィルスがやってきます。

 

その情報がドイツ系の新聞によって報じられると

ヴェニス滞在のドイツ人やオーストリア人は皆

本国へ引き揚げていきました。

 

けれども他の外国人たちは

この情報を知らされないままでいるのです。

 

 なぜなら

 

観光への打撃を恐れるヴェニス当局が

この厄災の広がりを

ひた隠しに隠し続けているのでした。

 

ドイツ人のアッシェンバッハはこの事実を知りながら

タッジオが帰国してしまう事だけを恐れ

「黙っていよう」と決意します。

 

そういうわけでアッシェンバッハは、ヴェニスの不潔な裏町での、官憲に伏せられている事件について、ぼんやりした満足をおぼえた。--この都市のこのやっかいな秘密--これは彼自身の最も固有な秘密と融け合っているし、これを守ることは、彼にとってもまた大いに肝要だったのである。何しろこの恋におぼれた男は、タッジオが旅立つかもしれぬということだけしか心配していなかった。そしてもしそうなったら、自分はもう生きてゆくすべを知らぬだろう、と悟って、かなり愕然としてしまったのである。

彼は近ごろでは、あの美しい者の近くにいてその姿を眺めることを、日々のきまりと好運とに負うているというだけでは、満足しなかった。彼は少年のあとを追い、少年をつけまわした。

 

 

けれども

 

コレラの広がりはやがて当局の隠しきれないほどになり

ついに観光客たちが続々と本国に引き上げていく事態となるのです。

 

タッジオ一家もポーランドに引き上げることになりました。

 

最後の見納めとばかりに

海辺に立つ少年を眺めていたアッシェンバッハ……。

 

────その時

 

何気なく振り返ったタッジオと

目があった瞬間…………

 

 

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「……………」

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「!!!!!」

 


非常な満足感をおぼえながら

 

アッシェンバッハは

その場であっけなく

急死してしまったのでした。

(いつの間にか彼はコレラに感染していたんです)

 

 

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アッシェンバッハ

ヴェニスに死す!!

 

 

傍から見ていると

愚かしいようにもカッコ悪いようにも見えてしまうのですが

 

芸術家として

「美のために身も心も捧げきった」彼は

「やり切った!」という充実感に包まれ

 

幸福な最期だったように思えます。

 

まあ

それはそうなんですけれどもね……。

 

でも

 

これが

現代日本の話だとしたら

 

アッシェンバッハさん

間違いなく

 

未成年に付きまとう不審者として

 

警察に通報されちゃってると思います……。

 

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ヴェニスに死す (岩波文庫)

ヴェニスに死す (岩波文庫)

 

 

 

 関連記事のご紹介

 

 

アッシェンバッハのモデルはグスタフ・マーラー!?

todawara.hatenablog.com

 

 

美と愛とロマンが無くっちゃイヤッ!「ボヴァリー夫人

todawara.hatenablog.com

 

 

 抑えきれぬ猫愛!猫をめぐる男女の三角関係!

todawara.hatenablog.com

 

 

 

 こちらは私の小説です。よろしくお願いいたします。

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台風スウェル

台風スウェル

 

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kindle電子出版の方法は、以前よりもかなり簡単で単純になってきているようです。

大変ご心配をおかけしましたが

 

一時は悲惨な状態になっていた

「翼のキッチン」

の表記

おかげさまで無事になおりました!!

 

 

ああ~良かったぁ…… (T_T)

 

昨日

私の小説本「翼のキッチン」誤字を訂正してアップロードした所

 

その体裁が大変無残な事になってしまったのですが

 

Amazonさんにお問い合わせしましたところ

 

「再度Wordファイルをアップロードしてください」

とのこと。

 

さらに

 

「ファイルをアップする際にプレビューアーに弾かれたとのことですが、オンラインプレビューアーkindlePreviewerのどちらで確認され、どんなエラーが出たかをお知らせください」

 

というメッセージがありました。

 

 

kindle本の原稿は

アップロードする前にプレビューアーという

「ちゃんと電子書籍の体裁になっているかどうか」を確認するソフト

に読み込ませてチェックをするのですが

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「おや、改行とフォントが変になってるぞ」

 

 

パソコンにダウンロードしてある

kindlePreviewer

docxファイルをどうしても読み込んでくれなくて

(こやつはいつもdocxファイルを嫌って吐き出すんです)

 

仕方がないからdocxファイルをweb変換して読み込ませてみたら電子本形式になってくれたので

それをアップロードしたら ────

 

体裁がおかしくなってしまったんですよね。

自業自得っ!!

 

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Amazonさんからのメールを見て

 

「そうか、確認するにはオンラインプレビューアー(kindleダイレクトパブリッシングのサイトの中にある)っていう手もあったんだ!」

と気づき

 

そちらに原稿を読み込ませてみたら

 

すんなりとkindle本に変換してくれたのでその原稿をアップロードして

無事修正することができました。

 

 

 

ありがとう!!

オンラインプレビューアー!!

 

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────さて

 

今回の事で私には

気が付いてしまったことがあります。

 

 

これまでkindle本制作界隈では

 

kindlePreviewerをダウンロードして、それを使って仕上がり具合を確認する」

 

という事が絶対的必要事項みたいな感じで言われていたので

 

私もこれは必要なもののような気がしていたのですが

 

今振り返ってみれば

 

kindle本を作った時も

誤字脱字を訂正するなどのメンテナンスを加える時にも

 

様々なつまづき

 

ほとんど

kindlePreviewerdocxファイルを素直に読み込んでくれない」

という点にあったので

 

オンラインプレビューアーでちゃんと確認できる以上は

 

kindlePreviewerなんて

必要無いんじゃないかな!!

──── って思ったのでした。

 

 

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ごめんね。でも君の出番は必要ないかも。。。

 

 

つまり

 

kindle本をつくる

という作業は

 

 

ちょっと前まで

 

Wordの文書(docx)を用意し

    ↓

それを専用ソフトでepubファイルに変換して

    ↓

それをさらにmobiファイルに変換して

    ↓

kindleダイレクトパブリッシング(KDP)のサイトから

kindlePreviewerをダウンロードして

それを使って確認して

    ↓

アップロードして出版

 

 

という

非常に複雑な手順が必要でしたが

 

 

今ではもう

 

Wordの文書(docx)を用意して

それをそのまま

    ↓

KDPのサイトにある

オンラインプレビューアー(ダウンロード不要)で確認して

    ↓

アップロードして出版

 

 

という手順で良くなっているという事なんです。

 

 

これってビックリしちゃうくらい手軽じゃないですか?

 

 

製作コストは無料(つまりリスクはゼロ)だし

しかも全世界に販売されるんですよ!

 

 

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これは私見なのですが

 

斬新で面白いものって

すでに組織的に出来上がってしまったような所からではなく

 

もっと自由な所から生まれて来ることの方が、多いんじゃないでしょうか。

 

 

北原白秋邪宗門

宮沢賢治

注文の多い料理店

梶井基次郎檸檬

これらはみんな

彼らが20代自費出版した傑作たちです。

 

 

それまで全く無名だろうと

人生経験が少なかろうと

傑作や名作は生まれ得るんです。

 

 

彼らはこの時

「売れなければ駄目!」

だなんて

縛り付けて来るしがらみなどとは無縁だったからこそ

 

これほどまでに素晴らしい作品を、自由に生み出す事が出来たんじゃないでしょうか。

 

だからきっと

 

市井で文学をやっている人たちが、どんどん作品を世に送り出す事は

文学界を活性化させるであろうと思います。

 

 

文学ばかりではなく

 実用書や写真集や自分史などでも

 

様々な考えや感性を持った

色んな人が気軽に本を出版することは

 

きっと世の中を

もっと楽しく

豊かにする事でしょう!

 

 

 

────ですから

みなさんもいかかですか?(^_^)

 

 

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こちらは関連記事です。

 

kindle出版の概要、出版の流れ、気を付けるべきこと

などをざっくり簡単にまとめてあります。

(2019年現在の情報です)

 

todawara.hatenablog.com

 

 

「小説家になる」には「確率1%未満の超難関&運次第の文学新人賞」に挑み続けるより、

渾身の自信作を電子出版し、ブログやSNS等での宣伝に力を入れる方がずっと建設的だと思います。

 

todawara.hatenablog.com

 

 

 

 

 

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台風スウェル

台風スウェル

 

 

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kindle本の誤字を修正したら表記がおかしな事になってしまいました。(T_T)

緊急事態が

発生いたしました。

 

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拙書

「翼のキッチン」ですが

 

先ほど

ちょっとした誤字を発見したのでそれを訂正しましたところ

 

誤字は訂正されたのですが

 

なぜか

 

表記がおかしく

なってしまいました。 (T_T)

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電子書籍として体裁がちゃんと出来ているかを確認するために使う 

キンドルプレビューアーというソフト上では

ちゃんと普通に表記されているのに

 

 

改行スペースがやたらと入ってしまってる!!

(本来は行間はあいてなくて、ぴっちりくっついてるんです)

 

 

 

さらに

 

どういうわけだか

 終盤のクライマックスにきて

 

字のフォントとサイズが一部違うのに変わってる部分まである~!!!

 

 

なぜだ

なぜだ

なぜなんだ~!!!

 

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今、原因と対策を

Amazonに問い合わせている所です。

 

 

読みに来て下さっている方には

お見苦しい状態になっていて

大変に心苦しいです。

 

本当に

申し訳ございません!

 

あぁぁぁぁぁ

こんな事になるんだったら

下手にいじるんじゃなかったぁぁぁぁ(涙)

 

Amazonから返事がきましたら

早急にどうにかいたしますので

もうしばらくお待ちください。

 

 

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追記------------------

 

 

大変お騒がせいたしましたが

これを書いた翌日

無事に体裁を直すことができました。

 

原因

 

本の仕上がりを確認するために使用しているソフト

kindleプレビューアー

Wordの原稿を読み込んでくれなかったため

web変換をしてしまったところにありました。

 

Amazonさんからのアドバイスに基づき

 

キンドルダイレクトパブリッシングのサイト上にある

オンラインプレビューアーを使って確認したところ

Word原稿をちゃんとそのまま読み込んでくれましたので

 

無事にアップロードすることが出来ました!

 

あぁぁぁぁぁ~

良かった。

 

大変ご心配をおかけいたしましたが

これからもよろしくお願いいたします。<(_ _)>

 



台風スウェル

台風スウェル

 



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宇宙人か!?未来人か!?1803年に茨城の海岸に謎の美女を乗せて漂着した円盤「うつろ舟」のこと

江戸時代の

享和3年(1803年)2月22日正午

 

常陸国(茨城県)「はらやどり浜」の沖合に

 

怪しげな乗り物が漂っている

のが発見されました。

 

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「ありゃ何だべ!」

 

地元の人々によって浜辺に引き上げられたその乗り物は

 

丸い形をしていて直径は3間(5.4m)ほど

上半分はガラス張り

下半分は鉄板を筋のように張ったもので出来ていて

継ぎ目の部分は松脂のようなもので塗り固めてあったそうです。

 

 

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中には

見た事もないような恰好をした美女が乗っていました。

 

顔はピンクで眉と髪は赤色

そして

白い付け髪を背中に長く垂らしていました。

 

 

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「∽ΓΔ§¶ΞΘΠζЯ~❤」

 

 

言葉は全く通じないながらも

60センチ四方の箱を大事そうに抱えながら

彼女はニコニコ笑っていたそうです。

 

他には

敷物が2枚ビンに入った3.6ℓほどの水

お菓子のようなものと肉の練りもの風の食料があり

船内のあちこちに

図形の様な謎の文字が記されていました。

 

村の人々が騒然としながらそれを見つめている中

物知りの古老が言いました。

 

「この女はおそらく異国の王女じゃ。他国に嫁がされたものの、不倫をした事がばれて相手の男は殺されたんじゃ。

じゃが、この女は王女だから殺すわけにはいかない。

仕方が無いので、虚舟(うつろぶね)に乗せて海に流し、生死を天に任せたんじゃろう。きっとそうに間違いない!

 

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謎の女性の身の上について、うがった憶測をしてみせる物知り古老


 

古老はさらに続けて言いました。

 

「この箱の中身は不倫相手の男の生首じゃ。

ずっと昔、近くの浜に同じように異国の女が流れ着いた事があったんじゃが、その時にも、舟の中にはまな板のような物の上に男の生首が置かれていたという事じゃ~」

 

 

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「えぇぇぇ~…………」



 

人々はその後

これをどうしたら良いかと議論を重ねたのですが

 

下手に役人に訴え出たりすると

面倒くさい事になりかねない。

 

ということで

 

再び沖に引き出し

 

流してしまったのでした。

 

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この話は

 

滝沢馬琴

文政8年(1825)文人達に呼びかけ

毎月1回集まって珍談奇談を披露し合った

兎園会(とえんかい)での話をまとめた

 

「兎園小説」(とえんしょうせつ)

という書物の中に出て来る話なのですが

 

天保年間(1830-43)に出された

雑事見聞集「梅の塵」にも

この話の事が

 

日付が3月24日

場所は原舎浜(はらとのはま)

 

と微妙な違いはありながら

先ほどの話と

ほとんど同じような内容で紹介されているため

 

実際にあった話なのだろうと言われています。

 

 

この不思議な話を

私はこの本で知 ったのですが

 

日本史 怖くて不思議な出来事 (PHP文庫)

日本史 怖くて不思議な出来事 (PHP文庫)

 

 

著者の中江さんは

この女性について

「はっきり断定はできないがUFOに乗った宇宙人という可能性は高い」

という趣旨の事を言っておられます。

 

 

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宇宙人か!!

はたまた

未来人か!!

 

 

正体は不明ですが

 

ニコヤカな笑みをたたえた美人というあたり

親書を持って来た使者

って感じがしませんか?

 

この女性

終始、微笑みながらも

大事そうに抱えていた箱には

決して人々を近寄らせなかったんだそうです。

 

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「はいはい、近寄らないでね~、触んないでね~」

 

もしかしたら

「一番偉い人に取り次いでください」

って言いたかったんじゃないでしょうか。

 

言いたいことが全然通じないまま

海に流されちゃいましたが……。( ;∀;)

 

 

それにしても古老が言っていた

 

「ずっと以前にも同じような事があった」

という言葉も

 

なんだか気になる所ですよね……。

 

 

 

 

 

関連記事のご紹介

 

 

 幕末の大坂城にあらわれた謎の巨大生物の話

todawara.hatenablog.com

 

 戦国時代の魔術師「果心居士」について

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 箱根の山に現れた未確認飛行物体が侍たちを脅かす!!

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こちらは私の小説です。よろしくお願いいたします。

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台風スウェル

台風スウェル

 

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変幻自在のイリュージョニスト果心居士は戦国時代に実在した人物だった!?

私の「心のお師匠様」吉川英治の作品に

神州天馬俠」

という少年向けの冒険時代小説があります。

 

神州天馬侠(一) (吉川英治歴史時代文庫)

神州天馬侠(一) (吉川英治歴史時代文庫)

 

 

舞台は安土桃山時代

 

織田信長によって滅ぼされた武田勝頼の遺児・伊那丸少年

超人的な武勇を誇る七人の仲間(家臣)達に支えられながら

 

怪しげな魔術などを使って襲い来る敵方の怪人達や織田、徳川勢などと戦って

武田家のお家再興を目指す ──── という物語です。

 

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味方にも敵にも

尋常でない能力を持った強烈な個性の人物たちが次から次へと登場して

非常に面白い伝奇小説なのですが

 

味方の主要キャラクターの一人に

大鷲の背に乗って空を飛び回る

竹童(ちくどう)と言う少年がいます。

 

ちょっとした幻術も使える彼には

 

鞍馬の山奥に住む

果心居士(かしんこじ)

という仙人みたいなお師匠様がいます。

 

 

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この果心居士

 

瞬間移動はするわ

変身はするわと

ほとんど反則レベルに何でもできてしまう人で

 

私は

「こんなキャラクターを考え出すとは、さすがは吉川先生!」

ずっとそんな風に思っていたのですが

 

 

先日

私はこの本を読んで

 

日本史 怖くて不思議な出来事 (PHP文庫)

日本史 怖くて不思議な出来事 (PHP文庫)

 

 

なんと!

 

果心居士は実在の人物だったらしい!

 

と知り

どビックリしてしまったのでした。

 

 

高野山で修行をして

幻術を体得した果心居士は

 

京都の洛北に住んで

人々に地獄絵を見せながら説法をしたり

占いなどをして生計を立てる傍ら

 

松永久秀筒井順慶らの戦国大名たちに依頼され

幻術を使って敵を攪乱させたりしていたそうです。

 

 

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ある時

笹の葉を水面に散らして魚に変身させてみせた果心居士に対し

 

「そんなのイカサマだろ」

 

とイチャモンをつけてきた人がいました。

 

果心居士は楊枝を一本手にすると

その人の歯を、楊枝で右から左へ軽~く一撫でしました。

 

 

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すると途端に

その人の歯はグラグラになって抜け落ちそうになり

彼はオロオロしてしまいました。

 

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「わぁぁぁぁぁぁん」

 

そこで今度は左から右へサッと一撫で。

 

すると

歯は無事元通りに。

 

────果心居士は

そんな術を人々に気軽に見せていたそうです。

 

 

彼は織田信長に屋敷に呼ばれ

地獄絵を披露した事もありました。

 

 

地獄絵が欲しくなってしまった信長に

「それを買い上げてやろう」

と言われたのですが、

果心居士はそれを拒絶します。

 

帰り道

 

町はずれに差し掛かった彼は

信長の家臣に襲われ

 

斬り殺されてしまいました。

 

家臣は果心居士の遺骸から地獄絵を奪い取り

信長に届けたのですが

 

それは

ただの白紙に変わってしまっていたのでした。

 

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「なんじや、これは!」

 

 

それから数日後のこと

 

殺されたはずの果心居士は

何食わぬ顔をして

北野天神で地獄絵を開き、いつものように人々に説法をしていたということです。

 

 

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の~んびり。

 

 

また

彼は豊臣秀吉に招かれて幻術を披露した事もあります。

 

 

その時には、ついつい調子に乗り過ぎて

 

大広間のど真ん中に

秀吉にとって隠しておきたい黒歴史になっていた

過去の女性の亡霊を出してしまったために

 

逆上した秀吉によって

磔の刑に処せられてしまいました。

 

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いよいよ刑が執行されるという

その時

 

果心居士は

パッ!ネズミに変身

 

空から飛んできたトンビにくわえられ

 

大空に飛び去っていったということです。

 

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「わははは、さらばじゃ!」

 

 

果心居士

凄っっ!!!

 

今日では

彼はおそらく手品師のようなものだったのではないかと言われているようですが

 

そうだったにしても

 

戦国時代ほどの昔の日本に

こんなイリュージョニストがいたなんてビックリしちゃいますね!

 

 

 

 

関連記事のご案内

 

 

室町〜戦国時代には、こんな魔法使いもいます。

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 戦国のマジック忍者・加藤段蔵の気の毒過ぎる人生。

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 江戸時代、茨城の海岸に謎の円盤&美女が漂着した事件。

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 幕末の大坂城に謎の巨大生物が現れた事。

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 大作曲家マーラー夫妻がニューヨークで参加した霊能体験会。

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 こちらは私の小説です。よろしくお願いいたします。

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台風スウェル

台風スウェル

 

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彼岸花の咲く季節になると、北原白秋の「曼珠沙華」というちょっと怖い詩を思い出します。

彼岸花の美しい季節ですね。

 

秋のお彼岸の時期(9月半ば過ぎ頃)に咲く事から名づけられた彼岸花という名称には

 

毒草であるために

「これを食べたら彼岸(あの世)に行ってしまう」

ということに由来している

 

──── と言う説があります。

 

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また

 

この花が水田の畔や墓地に多く植えられているのには

毒によって害虫や獣などを近寄らせない

という理由もあるのだそうです。

 

そのため

「死人(しびと)花」とか

「地獄花」とか

「幽霊花」などという

 

おどろおどろしい別名で呼ばれたりもしていますが

 

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一方では

仏教で「天上の花」という意味を持つ

曼珠沙華という

美しい名で呼ばれていたりもします。

 

 

彼岸花が咲き始める季節になると

 

私はいつも

北原白秋のこの詩を思い浮かべます。

 

夢幻的な美しさと禍々しさが混ざり合った

魅惑的でちょっと怖い詩です。

 

 --------

曼珠沙華

 

GONSHAN(ゴンシャン). GONSHAN. 何処へゆく。

赤い、御墓の曼珠沙華(ひがんばな)、

曼珠沙華

けふも手折りに来たわいな。

 

GONSHAN. GONSHAN.何本か。

地には七本、血のやうに、

血のやうに、

ちやうど、あの児の年の数。

 

GONSHAN.GONSHAN.気を付けな。

ひとつ摘んでも、日は真昼、

日は真昼、

ひとつあとからまたひらく。

 

GONSHAN.GONSHAN.何故(なし)泣くろ。

何時まで取つても、曼珠沙華

曼珠沙華

恐や赤しや、まだ七つ。

 

 

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  --------

 

 

これは北原白秋が26歳の時

 

明治44年(1911年)に発表した抒情小曲集

「思ひ出」に収録されているものです。

 

それに先立つ明治42年(1909年)自費出版した

邪宗門でデビューした白秋は

 

それと「思ひ出」の大評判により

詩壇に確固たる地位を築いたのでした。

 

この詩に出て来る

「GONSHAN」という言葉は

白秋の故郷である福岡県柳川あたりの方言で

 

良家のお嬢さんという意味とともに

天上の花であるところの彼岸花

という意味もあるそうです。

 

 

邪宗門「思ひ出」

この二つの詩集には

 

白秋が柳川で過ごした幼い頃の不思議な記憶とか

ちょっと怪しげな切支丹文化異国情緒とか

当時まだ色濃く残っていた江戸時代の空気などが

混然一体となった摩訶不思議な雰囲気が漂っていて

私は大好きな詩集です。

 

 

お次に紹介します詩も「思ひ出」からです。

 

 --------

 

青いとんぼ

 

青いとんぼの眼を見れば

緑の、銀の、エメロウド

青いとんぼの薄き翅(はね)

灯心草の穂に光る。

 

青いとんぼの飛びゆくは

魔法つかひの手練(てだれ)かな。

青いとんぼを捕ふれば

女役者の肌ざはり。

 

青いとんぼの綺麗さは

手に触るすら恐ろしく、

青いとんぼの落ちつきは

眼にねたきまで憎々し。

 

青いとんぼをきりきりと

夏の雪駄(せった)で踏みつぶす。

 

 

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 --------

 

 

踏みつぶさないで~!

 

と思わず叫んでしまいそうになりますが

 

何となく愛おしさを感じながらも

次の瞬間には何故かアッサリ殺しちゃうような

こういう残酷さって

幼い時分にはあったりしますよね……。

 

私もチビッコ時代にはアリさん達に随分ひどい事をしてきました。(^^;)

 

第三節目からいきなりダークさを増していく展開が

ドキドキしちゃいますね。

 

 

 -------- 

 

爪紅

 

いさかひしたるその日より

爪紅(つまぐれ)の花さきにけり、

TINKA ONGO(チンカオンゴ)の指先に

さびしと夏のにじむべく。

 

 

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  --------

 

 

「TINKA ONGO」

というのは

柳川の言葉で「小さき令嬢」という意味です。

 

爪紅ホウセンカの別名で

昔はその花を揉んで爪を染めたんだそうです。

 

何となく捨て鉢な気分になって

爪を赤く染めている思春期の少女。

 

彼女の部屋に夏の夕暮れの日差しが斜めに差し込み

カナカナと鳴くヒグラシの声が聞こえるような気がします。

 

 

北原白秋の初期の詩には

美しさと懐かしさと不気味さが混ざり合った

ステンドグラス越しに見る悪夢のような雰囲気を感じます。

 

悪夢なんだけれども蠱惑的で魅力的

独特の世界にうっとりさせられてしまいます。

 

 

 

彼岸花の話から大分脱線して

 

北原白秋の詩の紹介になってしまいましたが

 

彼岸花の花ことばには

「悲しい思い出」

「あきらめ」

などという

いかにもな感じのものがある一方で

 

意外な事に

「情熱」

「独立」

「再会」

といったポジティブなものもあるんだそうですよ。

 

 

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情熱をもって頑張るぞー!

 

 

北原白秋詩集 (新潮文庫)

北原白秋詩集 (新潮文庫)

 

 

 

 

 関連記事のご紹介

 

 

木の葉舞い散る晩秋に北原白秋を想う

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 与謝野晶子歌集のご紹介

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 こちらは私の小説です。よろしくお願いいたします。

 

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台風スウェル

台風スウェル

 



 

 

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Kindleで本を電子出版する際に気を付けた方が良い事などを私なりにまとめてみました。

今回は

おそらく

この世で一番簡単に本が出版できる方法

Amazonが手掛けている

kindleダイレクトパブリッシング

というサービスについて書こうと思います。

 

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こちらの過去記事にもチラッと触れてありますが

 

私の本「翼のキッチン」

このシステムを使って出版および販売をさせていただいています。

 

 

todawara.hatenablog.com

 

 

このシステムは

著者自身が独力で電子書籍を作って出版し

全世界に向けて販売できる!

というものです。

 

ほんの少し前まで

「本を出す」

という事は出版社に認められた特別な人にだけしか許される事ではありませんでした。

 

その中でも

販売するために書店に並べてもらえるものは

さらに選ばれた本だけに限られます。

 

売れ残った本たちは裁断されたり

著者自身が買い取らされたり。

 

これが自費出版ともなれば

数百万円もかけて作った挙句

書店にはろくに置いてももらえず

仮に置いてもらったとしても

数週間であっと言う間に撤去されてしまう

 

そんなことがザラにある出版の世界ですが

 

kindleダイレクトパブリッシング(KDP)で出版すれば

費用なんてほとんどゼロに近く

 

仕上がった本は

ずーっと何年でもkindleショップに並べられ

全世界に向けて販売され続けるんです!

 

しかも印税は

小売価格の35~70%

一般的な印税(良くてせいぜい10%)から比べるとはるかに高い

 

画期的なシステムです。

 

これを使って電子書籍を出版、販売するやり方はネット上を調べると色々と出てきますし

おおよそ必要な情報は、私も大変参考にさせていただいたこちらの本 (非常にお手頃価格)に書いてありますので

ほとんどの部分はそちらを読んでいただければ大丈夫だと思うのですが ────

 

 

私が自分の本の出版を手がけた際に気が付いた部分や、注意点などがありましたので

それををここに書いていこうかと思います。

 

KDPでの出版の流れ

簡単に言うとこんな感じです。

 

① KDPにアカウント登録する

(Amazonで買い物をしたことがある人はそのアカウントで大丈夫だと思います)

 

② データ(Wordのdoc.またはdocx形式文書)を用意する

 

③ KDPにログインして必要事項(本の情報とか印税を振り込む銀行口座とか色々)を入力し、本文と表紙のデータファイルを送信する

 

④ Amazonストアの審査が通れば40時間以内に販売が開始される

 

 

こう書くと、いとも簡単に出来てしまうようですが

 

ちょっと面倒な作業もあるんですよね……。

特にのところ!

 

②のところさえクリアできれば

もうほとんどクリアしたも同然です。

 

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虹が見える~

 

 

色んな所で書かれている情報では

 

原稿をkindle出版用にするため

 

Wordのdoc.またはdocx形式で保存したテキストデータを

まず

epub(イーパブ)ファイル

というものにしてから、さらに

mobi(モビ)ファイル

というものに変換する必要がある

と書かれています。

 

 

でも今はもう

そんなに手間をかける必要はありません。

 

 

Wordのdoc.またはdocx形式文書をそのままアップロードする

 

これだけでOKす!

(実際、私の本もdocx形式のままで作れちゃいました)

 

 

その場合

 

他の方々やKDPの公式ページでも

 

原稿がkindle本用としてちゃんと仕上がっているかどうかを

KDPのサイトから

kindlepreviewer

(キンドルプレビューワー)というソフト(無料)

を自分のパソコンにダウンロードして

 

「それを使って確認しましょう」

と書かれていますが

 

おそらく

Wordのdoc.またはdocx形式文書は

kindlepreviewerから拒否され

読み込まれないんじゃないかと思います。

 

たぶん

「本の変換に失敗しました」

っていうメッセージと共に

弾かれちゃうと思います。

 

KDPがkindle作成用に受け付けている文書形式の中に

doc.もdocxもちゃんと明記されているのだから

 

この現象は多分

kindlepreviewerというソフトにとっては

「意図せぬエラー」みたいなものなんだと思います。

 

それにしても

このエラーは

頻発しすぎて常態みたいになってるんですよね。

 

  こんな風に弾かれると著者としては

「一体この原稿のどこに問題があるの~!?」

って

パニックになっちゃいますよね。

 

(それゆえに、いまだにdocx文書をepubに変換して、さらにmobiに変換する必要があるように考える人が多いのかもしれません)

 

 

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「どうして読み込んでくれないんだぁぁぁぁ!」

 

さんざんこのソフトに翻弄されまくった私が

今になって思うには

 

たぶん

 

kindlepreviewer

ダウンロードする必要って

無いんじゃないかと思います。

 

 

kindlepreviewerを使わなくても

(というか、doc.またはdocx形式は何故か弾かれちゃうから、そもそも使えないし)

 

原稿が出来上がってからいよいよアップロードするという過程で

KDPのサイト「本棚」っていう所から右側の「・・・」って言う所を押して、色々設定する箇所に行く事になるんですけれど

 

そこに

オンラインプレビューアー

というのがあります。

 

それに

Wordのdoc.またはdocx形式文書をアップロードすれば

すんなり読み込んでくれて

ちゃんと確認することが出来るし

これだけで全然問題ないと思います。

 

 

 

あと

原稿を書く際の注意点なのですが

 

 

改行を「Enter」でやっている場合

kindle本にした時に文字がガチャガチャにずれたり不必要な空白行が挿入されたりしてしまうので

これは全て

「Shift」+「Enter」に打ち直しておいた方が良いですよ。

見出しと、その前後は「Enter」での改行で構わないのですが(そうしないと目次が作れないので)

本文は行と行の間に空白行を入れたくない場合には「Shift」+「Enter」にしておいた方が無難です。

 

 

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地味ながら大切なポイント!

 

 

オートコレクトはオフにしておきましょう。

《やり方》

ファイルオプション「文章校正」を選ぶ→「オートコレクトのオプション」を選ぶ→「オートコレクト」タブで「入力中に自動修正する」チェックボックスオフにする

 

 

行間の設定は標準のままが良いですよ。

(wordの行間の間隔は1.0が標準になっています)

《確認の仕方》

ホーム画面「段落」の所にある「行と段落の間隔」をクリックして「1.0」になっているか確認してください。(何もいじってなければ1.0になっているはず)

 

 

本文がすべて仕上がったら

ファイル名は半角英数字だけにしておきましょう。

 

 

そして

変更履歴は必ずオフにします。

校閲「シンプルな変更履歴」をクリックか

「変更履歴/コメントなし」を選びます。

(そうは言いながら、私は未だにこれが上手くできているかどうか良く分からないんですが……)

 

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原稿の一枚目

真ん中に本のタイトルを書いたものになります。

 

そこから

「ページ区切り」(挿入ページ区切り)でページを替え

 

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二枚目

「Text copyright ©20XX 筆名 All Rights Reserved」

という著作権のページを用意します。

 

またそこから「ページ区切り」をして

 

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三枚目以降目次が来ます。

 

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電子書籍では

目次と見出しの存在が重要

目次には各章の見出しにジャンプして行ける機能を付けなければなりません。

 

そのため

各章の見出し

「ホーム」「見出し1」→「中央揃え」という作業をして

「見出し」としての機能で囲っておきます。

(※見出しと、その前後はEnter改行にしておく)

 

それから

目次を作るページに移動し

 

「参考資料」「目次」「自動作成の目次1」を選んでから

再度「目次の挿入」に行き

 

「ユーザー設定の目次」「ページ番号を表示をオフにする」「アウトラインレベル」「2」にして「OK」「目次を置き換える」「OK」し、目次のタイトルである「内容」ハイライトします

 

それから「挿入」に移動して

「リンク」「ブックマーク」をクリックしてから→「ブックマーク名」ボックスにtocと入力して「追加」をクリックします。

 

こうして目次のページを作った後には

また

「ページ区切り」を挿入し

 

次のページからが本編のページとなります。

 

 

私は昔から横書きのスタイルが好きだったので、本も横書きで作ったのですが

どうやら縦書きにも出来るらしいので、縦書きにしたい!とお考えの方は、検索などしてみてください。

 

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表紙

縦2560ピクセル✖横1600ピクセル

形式はJPEG/JPGもしくはTIF/TIFF

圧縮しないで50MB未満の画像ファイルを用意します。

 

illustratorCLIPSTUDIOなどの描画ソフトが無くても

powepointでも作れるようです。

その際にはスライドサイズを

幅41センチ高さ66センチにすると良いそうですよ。

 

私はスマホにお絵描きソフト

ibisPaint X(無料)をダウンロードして

それで作った画像をJPEG変換してPCに送りました。

ibisPaint Xは面白いフォントがいっぱい選べるからおススメですよ。

 

 

白っぽい表紙にすると

kindleストアで表示される時に輪郭が見えにくくなることがあるらしいので

幅の狭いグレー枠線を加えると良いらしいです。

 

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表紙のファイル名は

「cover.jpeg

などにしておきます。

 

 

 

私の本は小説なので文章だけなのですが

写真やイラストを入れたり

色々とできるみたいですよ。

 

 その辺のくわしいことは

私にはよくわからないのですが

多分、こちらの本(380円)には書いてあると思います。

 

※また、KDPのサイトでも「本の準備」とか「原稿の書式設定」とかの所で、かなり丁寧に説明がされていますのでご覧になってみてください。

(KDP画面の右上よりにある「ヘルプ」から入って行くと沢山情報が出てきます)

 

 

ネットに繋がるパソコンさえあれば

同人誌よりも安く本が出版できちゃうんですよ……。

 

すごい世の中になったもんですよねえ……。

 

 

 

 

 

 

関連記事のご案内

 

 

KDPでは紙の本の出版も出来る!

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 小説本をkindle出版してから思った事と気が付いた事。

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本を出したらブログで宣伝。でも、一体どれだけアクセスを集めれば良いの?

todawara.hatenablog.com

 

 

 

 

こちらが私のkindle本です。よろしくお願いいたします。

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台風スウェル

台風スウェル

 

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