先日鎌倉に行ったおり、4~5mあるのでは?と思われる
巨大な皇帝ダリアに遭遇し、大変に驚かされたのですが
その時の記事はコチラ ↓
実はその日にビックリさせられたものは
それだけにはとどまりませんでした。
浄智寺に立ち寄り
晩秋の風情溢れる境内を堪能しているとき
ふと見ると
このようなものが
置かれていることに気が付いたのです。
お地蔵様の三角コーン!?
近ごろは
工事現場に立てられているバリケードなども
随分と可愛らしくなってきているなあ……
などと思っていましたが
お寺で使われている三角コーンが
こんなふうに
尊いお姿になっていようとは……
工事用保安用品を作るメーカーさんの
心づかいの優しさ、細やかさに感激!
( ;∀;)
───というのが、私が最初に抱いた感想でありました。
ところで
近ごろの工事現場では
可愛らしいバリケードが使われる事が多くなってきて
随分と雰囲気が柔らかくなりましたよねえ。
このバリケード、正式名称は
「単管バリケード」
と呼ばれるもので
穴に鉄パイプを繋げて通し
工事現場と歩道や道路などの境目を明確にさせるために使われています。
動物をモチーフにした、可愛らしい単管バリケード
「アニマルガード」が
最初に生まれたのは2006年。
保安用品のレンタルなどの事業を手掛けている
㈱仙台銘板
という会社が、北海道旭川の工事を請け負った際
そこに訪れた人に
「工事ばっかり……」
という印象を与えてしまうより
「わぁー、まるで旭川動物園に行ったみたい!」
という気分になって、なごんでほしいと考え
おサルのデザインのバリケードを作成したのが最初でした。
このおサルバリケードが大好評となり
全国で使われるようになったので
第2弾として作られたのがカエルバリケードです。
アニマルガードの人気はうなぎのぼりで
その後、同業他社でも作られるようになりました。
この(株)仙台銘板さんでは
勿論、カラーコーンも扱っており
富士山型の「マウントコーン」など
面白いコーンもあるのですが───
調べてみましたところ
私が鎌倉で出逢った
お地蔵様三角コーンは
どうやらそういう
会社とか業務とか由来のものとは
全然違うものであったことが
判明したのでありました!!
こちらのお地蔵様コーンは
新進気鋭の若き芸術家
長谷川維雄(はせがわふさお)さんによる
「地蔵コーン」という名の
芸術作品だったのです!!
長谷川さんは色々と
ユニークな芸術活動をされていて
その一部はYouTubeでも紹介されています。
長谷川さんが、お地蔵さまと三角コーンを一体化させたのには
お地蔵さまとカラーコーンには
「道を守るもの」
という共通性があった事に加え
「都市風景にジワジワ浸透することで、風景全体を作品にする」
というアイデアがあったからだそうです。
作品を景色の中にすっかり溶け込ませることにより
それに全く気が付かない人がいる一方
偶然見つけた人は
「おっ!」
と面白い気分になり
「もしかしたら、これ、どこか他にもあるのかな……?」
と
ちょっとワクワクするような気分になってくる──
「地蔵コーン」は
通常の市販カラーコーンを切り抜き
色を合わせたお地蔵さまの部分を接着剤ではめ込む、というかたちで、丁寧に手作りされているそうです。
基本色は赤ですが、オプションで黄色、青、緑などもあるそうで
実は密かに人気を得ている現在
ミニチュアがガチャで出たりもしてるんですよ。
長谷川さんが発表したこの地蔵コーンを見て
「これぞ古都鎌倉にふさわしい!」
と惚れ込んだ鎌倉の町おこし組織が
2015年に
「鎌倉のお寺さんに地蔵コーンを寄進した~い」プロジェクト
を実行し
鎌倉のあちこちのお寺に
お地蔵様のコーンを寄進したんだそうです。
そのため今では
たくさんのお地蔵様コーンが
鎌倉の町のあちらこちらで
風景に溶け込みながら
ひそやかに佇んでいらっしゃるんだそうですよ。
こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。