猫を飼っていらっしゃる方には
良くおわかり頂けると思いますが
猫さんたちの手って
こ〜んなに可愛らしいのに
爪は
ほとんど凶器か!ってほどに
鋭いですよね……。
この爪でカーテンやら家具やらを引っ掻きまくるんですから
家の中、ボロボロにされちゃいますよね……。
我が家では畳が悲惨な状態になりつつあったので
思案の末に、上からビニール製のゴザを敷くことにしたんですけど
近頃はそれさえも
ミータの爪とぎの餌食になりそうな勢いです。
一昨年には、お気に入りの一張羅の洋服が
彼の一撃のもとに、すっかり台無しにされてしまうという悲劇もありました。(T_T)
猫さんたちの爪って玉ネギみたいに
古くなった表面からポロポロ剥けていく構造だから
ちょっと分厚くなってくると彼らなりに
「なんか気持ち悪いっ!」
って感じるような所が
あるのかもしれませんねえ。
猫の爪とぎ行為には
・爪のお手入れ
・縄張りを示すためのマーキング
・ストレス解消
・心をリラックスさせるため
・飼い主さんに対し「かまって」という自己アピール
などの意味があるそうですよ。
とはいえ
伸びて鋭くなった爪をそのままにしておくと
家中がボロボロにされてしまいますし
カーテンやクッションなどに爪に引っ掻けて糸を引き出し
その糸を食べてしまう!
なんていう危険事態もあり得るのが怖い所。
※猫さんが糸や紐を食べる危険性についてはコチラの記事をお読みください。
そこで必要となって来るのが
猫の爪切り
というわけなのですが
みなさんのお宅では
どのような爪切りをお使いですか?
お店でもネットでも、今は色んな爪切りがありますよねえ~ (^o^)
うちのミータが仔猫時代からずーっと使っているのは
こちらの爪切り。
(有)廣田工具製作所さんから出されているものです。
ペットショップの店員さんに勧められるままに買った物なのですが
このネーミングがスゴイんです。
ペット用つめきり
すこやかネイルトリマー
斬(Zan)
ギロチンタイプ!!!!
「ペット」「すこやか」
というほ〜んわかしたムードと
「斬(Zan)」「ギロチン」
という殺伐とした響きとの間に横たわる
このギャップ!
(有)廣田工具製作所さんは
大阪にある昭和22年創業の老舗工具メーカーです。
日本刀と同じ本格鍛造から
長年にわたって磨き抜かれた熟練の技で
斬れ味の良い作業工具やペット用つめ切りを作り続けておられるそうです。
(有)廣田工具製作所さんのホームページによると
工具職人が切れ味の良さを追求した究極のペット用つめ切り
「斬(Zan)」は
東大阪のブランド認定商品になっているそうですよ。
その取扱説明書はコチラ ↓
ギロチンは
1792年フランス革命時に導入された
死刑執行のための首切り装置です。
その残忍過ぎるイメージとは裏腹に
この装置の導入には
「死刑囚の苦しみを
少しでも短くしてあげよう」
という
この時代なりの、せいいっぱいの
人道的配慮がありました。
と言いますのも
フランスで行われていた
これ以前の死刑執行のありかたというのが
あまりにもムゴたらし過ぎたからなんです……。
この当時、死刑になる囚人は
平民だったら絞首刑や車裂きなど
貴族階級は名誉ある斬首刑(ムッシュ・ド・パリと呼ばれる執行人の頭領&その助手たちによって斧や刀で斬られる)
という事に決まっていたのですが
一応、「名誉ある」と見なされている斬首刑とはいえど
執行人の腕が未熟な場合などには
なかなか一撃では死なせてもらえず
痛みと苦しみにのたうちながら
何度も何度も斬りつけられなければならない……
という
なんとも悲惨極まりない事態になっていたんです。
一方
一般庶民の死刑方法なども
車裂きの刑などの残酷さは、余りにも酸鼻を極め過ぎていて
人々はいい加減げんなりしてしまっていました。
そんな1791年
憲法制定国民議会議員で内科医でもあった
ジョセフ・ギヨタン博士が
このような提案をしました。
「死ぬ間際に無駄な苦痛を与えるのは余りにも残酷過ぎるでしょう。
せめて、身分や貧富に関わらず、全ての人が名誉ある斬首刑が受けられるようにしましょうよ」
こうして
立法院で刑法第3条が改訂され
死刑の方法は斬首のみとすることに決まったのですが
今度は
フランス死刑執行人の総元締め(ムッシュ・ド・パリ)である
シャルル・アンリ・サンソン(死刑執行人でありながら信心深い死刑廃止論者でもあった)が法務大臣に
「そうは言いましても、斬首というのはこれが結構難しくて……。
うまく行かない場合にはむしろ、余計に可哀想な事態になってしまうのですよ?」
と懸念を申し立てました。
それを聞いたギヨタン博士
今度は
「それなら、誰でも失敗の無い斬首が出来るように、そういう装置を使うシステムというものを確立する必要がありますな」
と議会に訴えました。
こうして
法務大臣から国会に意見書が提出され
断頭装置の
研究と開発が始まったのでした。
(装置自体は13世紀からすでにあったのですが、当時はまだあんまり洗練されていませんでした)
断頭装置の設計を任されたのは外科医の
アントワーヌ・ルイ
製作を担当したのはドイツの楽器製作者
トビアス・シュミット
その設計図を見た国王ルイ16世が
「刃を三日月形ではなく斜めの形状にすれば、どんな太さの首でも切断できるんじゃない?」
と提案し
その通りに改良された
という説もあります。
(そのルイ16世自身が、わずか2年後の1793年にギロチン台の露と消える事になろうとは……(T_T))
こうして出来上がったギロチンは
フランスにおいて
1792年から死刑執行用具として正式採用され
1977年までの間
実に200年近くの長きに渡って
使用され続ける事となったのです。
(1977年9月10日にチュニジア人のハミダ・ジャンドゥビ死刑囚が女性殺害の罪で処刑されたのがフランスにおけるギロチン使用の最後です)
実はこの装置には
「正義の柱」を意味する
「ボワ・ド・ジュスティス(Bois de Justice」)」
という正式名称がつけられていました。
しかし
開発された当初は
設計者のアントワーヌ・ルイの名前から
「ルイゾン (Louison)」とか
その女性形である
「ルイゼット (Louisette)」
などという愛称で呼ばれていたそうです。
ところが
いつの間にやら
この装置の人道性と平等性を説いた
ギヨタン博士の方が有名になってしまい
ギヨタン博士の子供(装置)を意味する
「ギヨティーヌ 」
(Guillotine)
という呼び名が定着してしまいました。
「ギロチン」というのは
その英語読みである
「 guillotine(ギロティーン)」
が訛ったもの。
人道主義者で博愛主義者のギヨタン博士とその親族は
「ちょっと!
やめてくれない!?」
と
強く抗議したのですが
あまりにも、この名称が世間一般に広まり
そして完全に定着してしまった様子をみて
やむなく
その姓を変える羽目になってしまった……
という事です。(T_T)
(ああ、なんと気の毒な……)
───と
そんな歴史を持ったギロチンが
今やニャンコさんの爪切りに形を変えて使われているんですから
平穏無事な日常って
有難いものですよねぇ~……。
その他の記事のご案内
「 ちょっとイヤ〜な感じのものに自分の名前を付けられてしまった人」と言えば、こちらのこのお方も。(自業自得だけど)
ニャンコが糸や紐を食べるのはとっても危険!
こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。