私は地図を見るのが結構好きなのですが
先日
Googleの航空写真でシアトルの町を眺めていたら
20年以上も昔に暮らしていたアパートが、当時のままあったので
なんだか懐かしくなってしまいました。
1998年の8月から1年間
私は夫のアメリカ赴任に伴って
シアトルで暮らしました。
それまで、数日間のヨーロッパ旅行こそ経験していたものの
海外で暮らすなどというのは初めての事だったので
アメリカ生活って、どうなんだろう……?
と
実際に渡米するまでの間、治安面や生活面で不安を抱えていたのですが
シアトルに1年暮らし、帰国するころには
「もう1年位、ここにいたかったよ~!」
と思うくらい
すっかり大好きな街になっていました。
シアトルの治安はアメリカではかなり良い方ですし
私たち夫婦もわりと結婚したての時期で
まだ子供もいませんでしたから
長い新婚旅行みたいな感じでもあったんですよね。
しかしながら
あちらは
9月からが新学期。
8月に渡米した私たちは
ワシントン大学の新入生たちが次々にアパートを決め
良い物件が残り少なくなっていた時期にあたってしまったため
のっけから
アパート探しに
大変苦労してしまいました。
(職場が用意してくれないので自力で探す必要があったんです)
安いホテルに滞在しながら
毎日毎日ネットで予約したアパートを内見してまわり
でも
なかなかいい物件が見つからず……。
外食にもスーパーのお弁当にも飽き飽きして
心身共にかなり疲労困憊してしまったのですが
最終的には
Ravennaという閑静な住宅街にあるアパートに落ち着くことが出来ました。
そのアパートは
大家さんがとても親切な方だった上
University villageという素敵なショッピングセンターまで歩いて5分ぐらいの距離にあったので
住環境としては最高でした。
University villageは
低層のお店が広い敷地内に点在しているという、ちょっと珍しい
街みたいなかたちのショッピングセンターです。
季節ごとの飾りつけやオープンスペースを彩る花々、しっとりと落ち着いた雰囲気が本当に素敵で
私は今でも、ここは世界一美しいショッピングセンターなんじゃないかな、と思っています。
(あくまで個人的な感想ですが)
日々の食料品などはUniversity villageにある
QFCというスーパーで調達していました。(QFCの店員さんの黒いエプロン姿はオシャレで格好良かったです♥)
もしかして、QFCって
ちょっとお高め?
と思った時には、車を出して
AlbertsonsとかSafewayまで遠征したりもしました。
あの当時にも
すでに日本食はかなり定着していたみたいで
醤油や豆腐だったらスーパーマーケットに普通に置いてありました。
また、シアトルには
日本の食料や商品を扱っている
宇和島屋という大きな日系スーパーがあるので
食事の面で困る事は、ほとんどありませんでした。
アパートの方は職場の人の紹介で
ベストな所に落ち着くことが出来たのですが
それと並ぶほど大変だったのは
車の購入でした。
車の方は、正直
かなりヘマをしてしまったような気がします……。
中古車屋で買ったんですけれど
日本で買うよりも
信じられないほど高い
にもかかわらず
信じられないほど状態が悪い車ばっかりで
結局
かなりのポンコツ車を
かなりの高額で
つかまされてしまいました。
(-"-)
ゼネラルモーターズから出ていた
ポンティアックっていう車種の赤い中古車だったんですけれど
燃費は悪いしエアコンも壊れているという有様。
その車でカスケード山脈のドライブ旅行をしている時
ボンッ!という破裂音と共に
エンジンが壊れて
動かなくなってしまいました。
(幸い、近くに自動車修理屋さんがあったので
そこの親切なお兄さんに助けてもらう事が出来たから良かったものの
これが山中で、家も店も何もない所だったらと思うと恐ろしいです)
さらには
高速道路を運転中に
タイヤのホイールが
吹っ飛んでしまった事もありました。
そんな事もありますから
これから留学や長期出張に行かれる方は
住まいの事も車の事も
できれば、向こうで暮らしている日本の人に紹介してもらった方が良いかもしれませんね。
それ以外には大して困った事は無かったのですが
日常生活でやや戸惑った事と言えば
アメリカと日本の
洗濯習慣の違いですかねえ。
かの地ではどういうわけか
洗濯機がアパートの各戸には置けない造りになっているため
洗濯をするには、アパートの中にある
共同コインランドリーを使う事になります。
ですから
洗濯物がたまると、そこに行って洗わないといけない
というのがちょびっとだけ面倒でした。
(向こうの人は日本人のように毎日洗濯をする習慣は無いみたいですね。
また、洗濯物を外に干すという習慣も無いため
洗ったものはほとんど乾燥機で乾かすことになります)
そんなこんなはありましたが
シアトルは
と~っても
良い所でしたよ!
ほど良く都会でありながら、ほどよく田舎でもある
という感じで
生活に不自由さを感じる事が無いくらいに便利でありながら
湖や海辺や森など
心和む美しい自然の風景がいっぱいあります。
巨大なカナダガンたちに会える
ワシントン湖沿いのMagnuson Parkとか
グリーン湖とかユニオン湖とか
車の中でコーヒーを飲み
チョコレートをつまみながら
よく景色を眺めてマッタリしたものです。
シアトルといえば
それ以外の美味しいもので
おススメと言えば
サーモン!
(パイクプレイスマーケットの中で試食させてもらったのは絶品でした)
それと
6~7月だったら
サクランボが一押しです!
レーニエ種という、こちら産のサクランボは
日本の佐藤錦を大きくしたような感じで
色合いが綺麗な上にすごく美味しいんですよ。
また
ワシントン州は知る人ぞ知る
ワインの産地
なので
ワイナリー巡りも楽しいです。
シアトル近郊の
Woodinvilleという町には
たくさんのワイナリーがあるのですが
今は昔より、さらに数が増えているみたいですね。
私が良く行ったのは
ColombiaWineryと
Chateau Ste.Michelle
どちらもとっても素敵な雰囲気のワイナリーなので
観光にもぜひおすすめします。
私は、英語はほとんど片言しか喋れなかったのですが
向こうの人は親切な人が多くて
なんとかわかろうと努めて下さるので
それほど不自由を感じる事はありませんでした。
(色んな国籍の人がいて、御国訛りが入ったクセのある英語を喋る人が多いので、
発音や文法の使い方が多少違っていても
そんなに気にしなくて良いみたいです)
そんなこんなで
楽しい1年間のシアトル生活だったのですが
実は
思わぬ落とし穴がありました。
あまりに快適過ぎたせいか
わずか1年の間に私は
10キロ以上も体重が増えてしまっていたのです!!
(アメリカ生活
最大の罠!!)
アメリカで暮らしている時には
自分の体形が厚みを増している事には、全く気が付かなかったんですが
成田空港に降り立った途端
周囲の日本人がみんなスリムに見える事に気が付いた私は
その後、必死のダイエットをして
どうにか体重を元に戻したのでした……。
こちらはメグ・ライアンとトム・ハンクス主演のロマンチックなラブ・コメディー映画
「めぐり逢えたら」
(原題 Sleepless in Seattle)
です。
トム・ハンクスの住んでいる所がシアトルという設定なんですよ。
こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。