言葉について
今回は 福井県教育委員会が編集・発行し 平凡社から出ている 小学生向け漢字解説本 「白川静博士の漢字の世界へ」 という本のご紹介をいたします。 こちらの本は、福井県が誇る偉大なる漢文学者 白川静博士(1910-2006)の 古代漢字研究に基づき 小学校で習う…
私は車に乗っているときに、よくFM横浜を聴いているのですが ナビゲーターさんやアナウンサーが鎌倉の由比ガ浜のことを話す時に、 そのアクセントを 「ゆいがはま(高低低低低)」 と言うのに違和感を持ち 「え?そこは、 ゆいがはま(低高高低低) じゃないの?…
エレベーターとエスカレーターとか ひきだしとしたじきとか 紛らわしい言葉って色々ありますけれど これが 使い慣れない横文字なんかだったりすると さらに混乱しますよね。 あれ?これって 「シミュレーション」 「シュミレーション」 どっちだっけ??? …
「今日はうららかに晴れていますが、明日になると雪が降り、ことによると吹雪になるおそれがあります」 という時に使われる 「おそれ」 という言葉 ─── これ、漢字にすると 正確には「恐れ」じゃなくて 「虞れ」 だって知ってました!? (私は全く知りません…
「おざなり」という言葉と 「なおざり」という言葉 字面も響きも意味もそっくり なのに 微妙〜に違いがある所が 何とも厄介ですよね。 私の手元にある 「角川国語辞典 新版」では この二つの言葉は以下のように説明されています。 おざなり(形容動詞) 漢字表…
ひょんな話の成り行きから 「中国には四つの霊獣がいて……」 という話題が出た時などに 「あー、あの東西南北を護ってるっていう、あれねえ」 とは思うものの 「あれ?その場合の鳥のヤツって朱雀だっけ?鳳凰だっけ?」 とか 「そのメンバーの中に麒麟は入っ…
月にはウサギが住んでいると 言われていますが 太陽には カラスが住んでいるって ご存じでしたか? 鳥と太陽とが結び付けられた説話は世界各地にあるようですが 太陽にカラスがいるという話は 古代の中国が発祥です。 どうしてカラスが太陽と結びついたのか…
「鬱」という字は 鬱病だとか憂鬱だとか ネガティブ方面の言葉によく使われていますので ネガティブ方面にしか使われない と 思い込んでいる方も多いのではないでしょうか。 (かく言う私もまさにそんな思い込みをしておりました) ところが 大変意外なことに …
「いち早く(速く)」 という言葉に付いている 「いち」 これを 「一」 だと思っている方は 意外と多いのではないかと思いますが 実はこれは 「逸」 と書きます。 この言葉の元になったのは 「逸早し(速し)」(いちはやし) という古語でした。 意味は ① 心がす…
「醂す」 という言葉があります。 手持ちの辞書(「角川 国語辞典」)には 意味は 酒で中和させて柿の渋みを抜く事 とあり 読み方は「あわす」「さわす」と書いてありました。 膨大な言葉がある中で 柿の渋みを抜く事だけに限定して わざわざこんな言葉が 用意…
先日私は 「虎渓三笑」 (こけいさんしょう) という言葉と その由来となる話を知り 「なるほど、良い話だなあ……」 と感じる所がありましたので ここに、それをご紹介したいと思います。 昔むかしの中国 五胡十六国時代(304-439)のお話です ── 東晋の高僧慧遠(…
上下黒ぞっきの着流しに 顔を覆ったお十夜頭巾 チャラリチャラリと雪駄で歩く 剣の達人にして女好きの辻斬り浪人 お十夜孫兵衛 ──── 吉川英治の出世作 「鳴門秘帖」に出て来る ダークヒーロー お十夜孫兵衛ですが 彼の服装の描写でよく出てくる 「黒ぞっき」…
暦の上での月の名前と言えば 睦月・如月・弥生・卯月・皐月・水無月・文月・葉月・長月・神無月・霜月・師走 という呼び方が一般的に良く知られていますが 実はこれ以外にも 月の異名って沢山あるんですよ。 たとえば、1月をとってみましても 睦月の他に、祝…
みなさんは 淘げる(よなげる) なんて言葉があるのをご存じですか? 私は、先日辞書で見るまで 全く知りませんでした。(*_*;) 淘汰するの「淘」で「よな」と読み それに「げる」が付いて 「よなげる」 意味は ①米をとぐこと ②水に入れて、細かいものを洗い分…
先日、辞書を見ていたら 「料る」(りょうる) という言葉が出て来て 「料理をする」 という意味だったので、驚いてしまいました。 「りょ〜る!」「セニョ〜ル!」 えぇぇぇぇ〜、なにそれ? 初めて聞いた言葉なんだけど…… も、もしかして 知らなかったの私だ…
東京の小石川に六義園と言う庭園があります。 徳川5代将軍綱吉の側用人・柳沢吉保によって造られた、大変見事な大名庭園ですが この「六義園」という名前 詩経の「六義」や和歌の「六義」にちなんで付けられたものだと言われてます。 さて この 「六義(りく…
先日、散歩の途中で 道の片隅に こんな植物が生えているのを見つけました。 オレンジ色の部分が一見 「花なのかな?」 と思いましたが よく見ると 葉っぱの付け根がオレンジ色をしているんですね。 調べてみた所 これは 「ショウジョウソウ」 (猩々草) とい…
先ほど ラフカディオ・ハーン(1850-1904)の 「怪談」を読み終えたのですが 翻訳者の 平井呈一(イギリス文学者1902-1976)による解説を読んでいる時 思いもよらぬ字に 躓いてしまいました。 なんて読むんだーーー!!!! それは ハーンの「怪談」が、その辺に…
植物関係の記事を書くときなど、 私もよく花言葉を引用しているのですが、 この「花言葉」 別に、公式認定機関のような所で付けられているわけではなく 昔からの言い習わしだとか その植物のイメージなどから 色んな人によって、好き好きに付けられているん…
先ほど辞書を見ていましたところ 「ほとけのざ」の説明に、このように書いてあったので、ちょっと驚いてしまいました。 ほとけのざ ①しそ科の一年草または二年草。四、五月ごろ、紅紫色の細長いくちびる形の花がさく。(同)かすみそう。 ②【季・新年】たびら…
辞書を見ていたら 「ドウダンツツジ」の漢字表記が 「満天星」であることに気が付きました。 「満天星」だなんて なんと ロマンチックで可愛らしいネーミング!! 植物の名前には気の毒なものも多く、こちらの可愛い花には「継子(ままこ)の尻ぬぐい」などと…
私の大好きなミュージシャン杉真理さんの曲に 「フランシス泣かないで」 というロマンチックな名曲があります。 この曲はアルバム 「OVERLAP」と「HAVE A HOT DAY!」の両方に収録されていて OVERLAP アーティスト:杉真理 発売日: 1990/10/15 メディア: CD Ha…
先日、私のスマートフォンに THE SURF NEWSというサイト発の 「中国の意外なサーフィン歴史が明らかに」 という情報が入って来ました。 それは イタリア人で中国のサーフィン代表チームのコーチも務めたことがある ニック・ザネラ氏が、中国の波乗りの歴史に…
私の尊敬する作家吉川英治の 「草思堂随筆」(昭和10年刊)に 『大坂の「サカ」』 という題のエッセイがあります。 これが書かれた昭和10年当時 大阪以外の場所では オオサカの「サカ」を表記する場合 「坂」と「阪」とが両方ゴチャゴチャに使われていたようで…
ここ近年の日本の夏は正直 あまりにも暑過ぎて、げんなりしちゃうのですが でも 青い空!青い海!眩しい太陽! といった 夏のイメージって やっぱりなんか良いですよね~。 さて そんな夏のイメージを代表する音楽のひとつが The Beach Boys! 私はその昔、1…
突然ですが スパゲティナポリタンとかプリンアラモードとか 昔ながらの喫茶店に置かれているメニューって 時々無性に食べたくなりませんか? 私、ナポリタンに目が無いんですよねえ。 自分でも時々作るけど お店で食べるのとは、なんか微妙に違う。 トースト…
今年の夏はあまり外に出歩かないせいか 幸いなことに あまり虫刺されに悩まされてはいないのですが ふとテーブルの上に乗っかっている「ムヒ」を見ながら 「そういえばムヒって何でムヒなんて名前なの?」 などと思ったので 今回は身近にある虫刺され及び防…
「令和」という元号の出典となった事もあり 最近、とみに注目を浴びている 「万葉集」 万葉集に描かれた美しき日本の姿 というような本も 次々に出版されていますが 数多くの歌が収録されている中には 一体なぜ どのような意図があって このような歌を選んだ…