TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

神さま仏さま関係

「梅原猛の授業 仏教」から~人生に大切な仏教道徳4選!

先日「梅原猛の授業 仏教」という本を読みました。 日本における仏教の歴史ですとか 各宗派の成り立ち、仏教的なものの考え方などが大変わかりやすく紹介されておりまして 心に響く部分も多くもありましたので 今回はその中でも特に 「なるほど~…」 と思っ…

稲荷の「狐」八幡の「鳩」etc…日本の神様にお仕えする動物達を、わかりやすくお伝えします。

稲荷神社に狐とか 八幡宮に鳩など 日本の神様仏様の世界では 「使わしめ」「使い姫」「御先(みさき)」 などと呼ばれ 神様にお仕えしている様々な動物たちがいます。 という事で 今回は有名ドコロの代表的な「使わしめ」たちを なるべくわかりやすくご紹介し…

願い事は「願えば叶う」ってもんじゃない。

「願い事は、強く願えばきっと叶うよ!」 なんて言葉をよく聞きますが── まあ…… わかっている人も多いとは思いますけど 願えば必ず叶う なんてわけではないですよね。 願うだけでホイホイ叶うって、そりゃ 神様か超能力者でしょ。 人類全員が「願っただけで…

気の毒なガネーシャさん~首を刎ねられ牙を折られ……

先日 「よくわかるヒンドゥー教」(瓜生中著 角川ソフィア文庫刊) という本を読みました。 ヒンドゥー教の成り立ちですとか 聖典(ヴェーダ)のこと 有名な叙事詩 「マハーバーラタ」 (パーンダヴァ5王子VS従兄弟のカウラヴァ悪玉王子100人との戦い) 「ラーマー…

素敵な言葉〜「月下氷人」ってどんな人!?

月下氷人という言葉があります。 なんとなくロマンチックな響きが感じられる言葉ですが 月下氷人って みなさん どんな人だと思いますか? 月の下に咲く 月下美人の花みたいな どこか神秘的な雰囲気の漂う人……? たとえば こんなイメージとか……? な~んて思…

ペットが待っている虹の橋〜歴代のペットがいる場合や、飼い主が1人じゃない場合。

こちらの世界での生を終え 天に召されたペットたちは 天国の入り口にあるという 虹の橋のたもとに行くんだそうですよ。 そこは、きれいな草原で ぽかぽかと暖かく 気持ちの良い場所で 食べ物にも飲み物にも 何不自由する事も無く あの子たちは 老いも病気も…

「四苦八苦」と「五陰盛苦(ごおんじょうく)」わかりやすく解説いたします。

非常に苦しい事をあらわす 「四苦八苦(しくはっく)」 という言葉があります。 これは本来仏教用語で 人間が生きる上で避けることの出来ない 生(しょう) 生まれてくることによる苦しみ 老(ろう) 老いる事による苦しみ 病(びょう) 病を得る事による苦しみ 死(…

漂泊の俳人・種田山頭火の俳句とその人生

今回は漂泊の俳人 種田山頭火(1882-1940)の、俳句とその人生のご紹介をいたします。 大酒と自堕落に身を持ち崩しながらも 俳句の道に全霊を注ぎ 九州から東北までの日本各地を行乞して歩いた、明治生まれの俳人 種田山頭火 漂泊の俳人であった事から 世間的…

中国古代神話の聖帝たち「三皇五帝」について、わかりやすく解説いたします。

昔の本 ── 特に「論語」や「孟子」などの中国古典を読んでいると 「堯(ぎょう)」「舜(しゅん)」 なんていう ほとんど神様に近いような聖君子の名前がいっぱい出てきますよね。 漢方薬の神様「神農(しんのう)」だとか 中国医学の祖「黄帝」だとか イメージが…

意外!「紅蓮地獄」は炎の地獄じゃなくて、強烈な寒さによる「肌荒れ地獄」!!

「紅蓮」(ぐれん) という言葉を聞いた時 みなさんは、どんなイメージを抱かれますか? この言葉、辞書で引くと 次のように説明されています。 紅蓮 1. まっかなはすの花 2. まっかな色。俗に猛火のたとえ。「──のほのお」 3. (仏教用語)紅蓮地獄。 (引用「角…

伝説の霊獣たち〜四霊(めでたい時に現れる鳳凰とか)と四神(方位を守護する朱雀とか)は紛らわしいけど微妙に違う。

ひょんな話の成り行きから 「中国には四つの霊獣がいて……」 という話題が出た時などに 「あー、あの東西南北を護ってるっていう、あれねえ」 とは思うものの 「あれ?その場合の鳥のヤツって朱雀だっけ?鳳凰だっけ?」 とか 「そのメンバーの中に麒麟は入っ…

月にウサギが住むように、太陽にはカラスが住んでいるそうです。

月にはウサギが住んでいると 言われていますが 太陽にはカラスが住んでいる って ご存じでしたか? 鳥と太陽とが結び付けられた説話は世界各地にあるようですが 太陽にカラスがいるという話は 古代の中国が発祥です。 どうしてカラスが太陽と結びついたのか…

「虎渓三笑」の故事から思った事~「継続は力」だけれども「継続させるため」には力を抜くこともきっと必要。

先日私は 「虎渓三笑」(こけいさんしょう) という言葉と その由来となる話を知り 「なるほど、良い話だなあ……」 と感じる所がありましたので ここに、それをご紹介したいと思います。 昔むかしの中国 五胡十六国時代(304-439)のお話です ── 東晋の高僧慧遠(…

「天使のラッパ」は取り扱い要注意!~かぐわしくも危険な花、エンジェルトランペット(キダチチョウセンアサガオ)

先日、散歩をした折に 木の枝に沢山の花をぶら下げているこのような植物を見つけたので 「わぁ、綺麗!」 と写真に収めてきました。 暦の上ではすでに初冬の12月なのですが 晴れ渡る青空を背景にした、黄色いラッパ状の花からは 南国的なエキゾチックさが感…

お地蔵様と三角コーンが一体化!?鎌倉散策の折に見つけた「地蔵コーン」について調べてみました。

先日鎌倉に行ったおり、4~5mあるのでは?と思われる 巨大な皇帝ダリアに遭遇し、大変に驚かされたのですが その時の記事はコチラ ↓ todawara.hatenablog.com 実はその日にビックリさせられたものは それだけにはとどまりませんでした。 こ……、これは……!?…

幸田露伴「魔法修行者」のご紹介〜室町から戦国期にかけて実在した「飯綱使い」の魔術師たち!!

先日、岩波文庫から出ている幸田露伴の 「幻談・観画談」 を読みました。 幸田露伴(1867-1947)と言えば 「風流仏」(明治22年) 「五重塔」(明治24年) などを書いていた青年期には 尾崎紅葉と並ぶ人気作家で 「紅露時代」と呼ばれたほどの一時代を築いたお人。…

「幸せって…」などと考えていたら、立原道造の詩「夢みたものは…」が胸に沁みてきました。

人はだれしも 幸せになりたいと願っているのでしょうが みなさんは「幸せ」って どういう状態だと思いますか? 私は今のところ 幸せって 心が穏やかで、満ち足りている状態 なんじゃないかな……と 漠然とですが思っているところです。 でも、この 「心が満ち…

ゴーリキー「どん底」の感想とご紹介~人の世を「どん底」にしてしまうものは、多分、人の心なんだと思います。

今回はロシア(ソビエト)の文豪 ゴーリキーの名作戯曲 「どん底」 のご紹介をいたします。 今どきは「ゴーリキー」などと言いますと プロレスラーみたいな姿をした 紫色のポケモンを思い浮かべる人の方が多いようですが こちらの「ゴーリキー」は文筆家で社会…

モリエール作「ドン・ジュアン」ダイジェスト~世界一有名な色男の末路は、かなり悲惨なものでした。

今回は ルイ14世時代のフランスで 王様お気に入りの芝居座長として活躍していた モリエールの戯曲「ドン・ジュアン」 の、ご紹介をいたします。 女性をメロメロにさせる物語上の色男と言えば わが国では 光源氏や在原業平 そして現代ではちょっとマイナーに…

日本には昔から、春夏秋冬それぞれの季節を司る女神さまや神様たちがいらっしゃるらしいですよ。

先日、近所を散歩している途中で 綺麗に色づいている草の実をみつけました。 暑くもなく寒くもなく 金木犀のアンズみたいないい香りが街中に漂っていて 秋の今ごろって、本当に良い季節ですよね。 日本には春夏秋冬 それぞれクッキリと 特徴のある四季がある…

天界に住む神様たちも寿命には逆らえないようです~天人たちの末期の際に現れる「天人五衰」という5つの徴候のこと

仏教の世界では 悟りを開いていない存在は皆 天道 人間道 餓鬼道 修羅道 畜生道 地獄道 という六道を 生まれ変わり死に変わり 永遠に輪廻転生し続ける ということになっています。 まあ、それはおいといて…… その六道の 最上位にある天道 というのは 神様た…

「一遍上人語録」「播州法語集」の感想~努力・善行など一般的に「良い」と言われている事にも思わぬ落とし穴がある。

今回は 鎌倉時代中期に活躍した時宗の開祖 一遍上人の教えをまとめあげた 「一遍上人語録」と「播州法語集」の感想 を書かせていただきます。 -------- 《一遍智真上人の生涯》 1239年(延応元年) 伊予の国松山に生まれました。 生家は瀬戸内海きって…

帝釈天の舅は阿修羅で、毘沙門天の姑は鬼子母神!?~神様たちの意外過ぎる人間関係について

特別信心深いわけでもなく 信仰している宗教もない私ですが 仏教とか世界の神話関係の本を読んでいるうちに 日ごろ街なかや観光地などで見慣れている神様仏様たちの間に 「えっ、そうだったの!?」 と思わず言ってしまいそうになる 意外な関係性がある事を…

脱力系の愛らしさ「日本の素朴絵展」を観てきました~地獄の獄卒に責められる亡者たちの余裕っぷりが素敵です。

「メスキータ回顧展」を見に行った同じ日に 日本橋の三井記念美術館で開催されていた 「日本の素朴絵」 という展覧会も観てきました。 「素朴絵」という言葉は 跡見学園女子大の矢島新教授が創出されたもので 「リアリズムを目指さない素朴でおおらかな具象…