TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「幸せ」や「不幸せ」を左右するのは、心の持ちようが大きいのかも。

私はわりと ほかの人のブログやエッセイを好んで読んだりするのですが そういうものを読んでいると 人って本当に、それぞれ物の見方、感じ方が違っていて 全く同じような条件の下 同じような状況に置かれていたとしても 楽しそうにしている人がいる一方で 辛…

アベ・プレヴォー「マノン・レスコー」~少年騎士グリュウの愛と転落の物語

今回は18世紀フランス文学の名作 アベ・プレヴォー(1697-1763)の 「マノン・レスコー」をご紹介いたします。 僧院から何度も脱走したり 軍に入隊したり 外国に逃亡したりと いささか血の気の多すぎるカソリックのお坊様 アントワーヌ・フランソワ・プレヴォ…

永遠の真夏の太陽!村田和人さんのこと

今回ご紹介するのは 私の大好きなミュージシャン 村田和人さんです。 もともと杉真理さんの大ファンである私が、村田さんを始めて知ったのは たしか1990年頃。 杉さんのラジオ番組の公開録音のゲストとして、村田さんが出演された時だったと思います。 番組…

後世に残るほどの作品を作ろうと思うのなら「独自の世界」の確立は不可欠だと思います。

先日、クリムト展に行ってきました。 話題の展覧会とあって 平日だというのにも関わらずチケットを買うのに10分超の行列。 さらに入場するまでに30分も並びました。 アールヌーボーとかユーゲントシュティールといった19世紀末から20世紀初頭にかけての美術…

「世界初のジャーナリスト」と言われるピエトロ・アレティーノの世にも珍しい死に方。

「世界で最初のジャーナリスト」 って みなさん、一体どんな人だと思いますか? 19世紀のスイスの歴史家 ヤーコプ・ブルクハルト(1818-1897) によると 15世紀末のイタリアで文筆家として活躍した ピエトロ・アレティーノ(1492-1556) という人が ジャーナリズ…

Pop'n Rollの王子様!杉真理さんについて

私が自分の「心のお師匠様」として尊敬(私淑)しているのは 「宮本武蔵」 で知られる国民的大作家 吉川英治先生と 名曲 「ウィスキーがお好きでしょ」 で知られる ミュージシャンの 杉真理(すぎまさみち)さん です。 ウィスキーがお好きでしょ もう少し喋りま…

糖尿猫の食餌制限について思ったこと

我が家のミータ(ロシアンブルー・雄・8才)は、骨格が大柄という事もあり 最盛時には体重が9キロ近くありました。 2018年、7才の夏に糖尿病になってしまったため ご飯をサイエンスダイエットの「WD」とロイヤルカナンの「糖コントロール」という療養食に切…

猫の糖尿病 耳からの採血の仕方

我が家には8歳になる猫(ロシアンブルー)がいます。 もともと骨格的に大柄だった事もあり 5歳ごろには体重が9キロ近くまでありました。 (その後7キロ台後半ぐらいまでに落ちましたが) 去勢済みのオスは太りやすいというから 肥満にさせないように ご飯はサイ…

柳生宗矩「兵法家伝書」からの教え〜心は常に平常心を保つべし。決して感情に影響されるべからず。

生きていると 色々理不尽なことや不愉快なことに行き当たったりして 心がザワザワ波立つことが避けられませんよね。 もう、どうしようもない位に腹が立ったときなど その怒りの勢いで ついつい人にキツい事を言ってしまったり とんでもなく乱暴な事をやって…

ストーリーと結末は読者様の選択次第で千変万化!!読者様参加型時代小説「お江戸の若旦那」

読者参加型 時代小説 「お江戸の若旦那」 (遊びかた) これは読者様みづからが主人公となつて幾多の困難をば乗り越へ、物語を進行させて行く小説で御座居ます。 各場面にて人生の岐路があり、読者様は用意されたるい~はの答より一つを選び、その示したる数の…

ジーン・ウェブスター「あしながおじさん」~可愛らしくロマンティックな物語

今回は、アメリカの女性作家 ジーン・ウェブスター(1876-1916)の名作小説 「あしながおじさん」(1912年刊)をご紹介いたします。 生後間もなく両親に捨てられ 孤児院で育った17歳の女の子ジュディは 孤児院の評議員をしている一人の紳士に見いだされ 孤児院を…

難解?わけわからん? 泉鏡花について

今回は 明治時代後期から昭和の初期にかけて活躍し 幽玄華麗かつ いささか狂気な作風で今なお非常に人気の高い作家 泉鏡花(1873-1939) について語らせていただきます。 私が鏡花作品を読み始めたきっかけは 敬愛する吉川英治先生が 「忘れ残りの記」という自…

素人なりに自宅の外壁のツタの撤去を頑張ってやってみました。一面にへばり付いていた吸盤の跡も大変だったけどこそげ落としてみました。

ツタの絡まる建物って 素敵ですよね……。 でも 素人が自宅の外壁にツタを這わせようとするのは、ちょっと考えた方がいいですよ。 園芸が大好きで まめに剪定したりして 常に適度な大きさにツタを抑えることが出来るような人ならいいのですが 私のように ズボ…

青春小説「橋を吹く風」後編~『どうしてこんな風になっちゃうんだろう』

橋を吹く風 後編 隅田川純情物語 顔を見せない真弓の事が、気になって仕方がない。 通学の電車の中でも、授業の最中も、部活動で全力疾走しているときにも、彼女の事が頭から離れなかった。 ……もしかして、嫌われたのかな。 人込みを押し分けるようにして電…

青春小説「橋を吹く風」中編~『幼なじみ』

橋を吹く風 中編 隅田川純情物語 翌週の日曜日。 康之は人通りの少ない路地を自転車で走っていた。 自転車の前籠には小さなプラスチック水槽が入っていて、石亀の子供が黒い潤んだような目で青空を眺めている。中学一年の時からの友達で、去年川を挟んだ向こ…

青春小説「橋を吹く風」前編〜『当たって砕けた友達の恋』

※ この物語は原稿用紙にすると50枚くらいの短編なのですが、ブログに乗せるにはちょっと長すぎるので前・中・後と全3回に分けてあります。 橋を吹く風 前編 隅田川純情物語 大きな鉄橋と、川のある街。 昼下がりの太陽が、建て込んだ屋根越しに斜めに差し…

タラコスパゲティとか納豆スパゲティって、いつ誰が始めたの?

今朝は朝から雨 ─── 雨音を聴きながら窓の外を眺めてぼーっとしていると なんだか妙に心地良くて そのまま、ずーっとそうしていたくなるのですが 週末は夫や子供が家にいるので そうノンビリもしていられないのが残念な所です。 ところで皆さん 休みの日のお…

物語詩「月影五番街」

この物語詩は遥か昔 20歳くらいの時に 友人たちとやっていた文学同人誌に発表したものを元にしております。 月影五番街 一 かれらは街を棄ててゆく 風に吹かれた落葉のように 春に散り行く桜のように。 ここでは得られぬ なにかを求め ぞろぞろ ぞろぞろ 列…

「戦国策」~乱世を泳ぐ縦横家たちの口八丁手八丁!(蘇秦の合従策VS張儀の連衡策)

中国前漢 成帝の時代(BC33~BC7) 学者の劉向(りゅうきょう)が帝の命を受けて編纂した多くの歴史書の中の一つに 「戦国策」(全33巻) があります。 ここに描かれているのは 戦国時代 紀元前403年 大国であった晋が家老達の下克上によって 魏、趙、韓の三国(三…

マイルを貯める「修行」にいそしむ「修行僧」がいるらしい!?

昨日、私のスマートフォンにこんなニュースが入ってきました。 「JALマイレージ王決定戦 初代チャンピオン決定! 優勝賞品は10万マイル」 まるで、かつてテレビ東京でやっていた 「TVチャンピオン」を思わせるようなタイトルですが (^^;) これはどうい…

世間の口なんか気にしない!心穏やかでいられればそれでいい。

とくべつ煩わしい人間関係の中で生きている───というわけでなくても 「ああ、なんか面倒くさいな……」 なんて思ってしまう事って、結構ありますよね。 世間が辛い、鬱陶しいと思うのは 昔の人も同じだったようで 古典を紐解いてみても 「世を捨てたい」系の歌…

パイロット作家・内田幹樹さん

今回はパイロット小説家 内田幹樹さんのご紹介をいたします。 内田さんはANAでボーイング747-400の機長をされていたのですが 教官として下地島に赴任していた時に長編航空サスペンス小説 「パイロット・イン・コマンド」を書き上げ 1997年、作家デビュー…

真夏の町内会行事を無事に乗り切るために「空調服」を買ってみました。

「昔の夏はこんなに猛烈な暑さじゃなかったよなァ……」 なんてボヤキが毎年のように聞かれるようになりましたけど 近年は早々と 4月や5月から真夏日になったりする日も出てきたりして 夏がどんどん長~くなり 暑さは年々厳しくなっているような気がします。(+…

クールビズにはボタンダウンより開襟シャツの方がいいんじゃないかと個人的には思います。

6月に入り だんだん暑くなってまいりました。 お仕事をされている男性の方々は ジャケットとネクタイから解放される クールビズの季節になりましたね。 クールビズと言えば 定番なのは ボタンダウンシャツ。 私の夫も先ごろ ボタンダウンのワイシャツを数枚…

心理描写の鬼神!尾崎紅葉について

今回は、私の好きな作家 尾崎紅葉について語らせていただきます。 尾崎紅葉と言えば かの有名な明治時代の大ベストセラー小説 「金色夜叉」の作者であり 文豪・泉鏡花が終生崇拝し続けていた お師匠様でもある人です。 幸田露伴と並んで 「紅露時代」と呼ば…

拙著「翼のキッチン」ご紹介記事~爽快度100%の機内食長編小説・ぼくらの希望は高度1万メートル!

今回は拙書 「翼のキッチン」のプロモーションを やっちゃいます! ここは東海地方にある 比較的新しい空港 静川オレンジ空港 物語の舞台は その保安区域内にある 機内食製造(ケータリング)会社 シーガルフードサービス㈱ である。 搭載部員 「聞いてよ~、…

うちの猫が脱水症状から危篤状態になり、命は取りとめたものの腎不全になり、そこからどうにか回復した話。

我が家には今 8歳になるロシアンブルーの ミータというニャンコがいます。 性格は、かなりヤンチャな方で 台所のカウンターに上ったり カーテンに飛び掛かったり 壁やカーペットや畳で爪とぎしたりという悪事を 徹底的にやりまくりますので 我が家はあちこち…

小説とか文芸における「面白さ」って、ストーリーやキャラクターだけじゃなく、もっと色々なものがあるはずだと思うんです。

小説家志望の人々が 新人賞に応募したりするときに 一次選考を いかにして通過するか!? ─── なんて話になると よく言われるのが 冒頭数枚のうちに 「死体を転がしとけ」 だの 「うわーっ!と思わせるエピソードを入れろ」 だの 「主人公の魅力を精一杯アピ…

「新聞錦絵の世界」~残酷場面と題字を掲げる天使のギャップがものすごい。

先日 高橋克彦著「新聞錦絵の世界」 という本を読みまして 私は多大なる衝撃を受けてしまいました。 ───ということで 今回はその 新聞錦絵についてご紹介をいたします。 新聞錦絵の世界 (角川文庫) 作者: 高橋克彦 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1992/0…