TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

世間の口なんか気にしない!心穏やかでいられればそれでいい。

とくべつ煩わしい人間関係の中で生きている───というわけでなくても

「ああ、なんか面倒くさいな……」

なんて思ってしまう事って、結構ありますよね。

 

世間が辛い、鬱陶しいと思うのは

昔の人も同じだったようで

古典を紐解いてみても

「世を捨てたい」の歌や文章は、どっさりと出てきます。

 

しかりとて そむかれなくに 事しあれば 

まづ嘆かれぬ あな憂世の中

 

だからといって

世を棄てて出家することもできないが

何かというと

まずは嘆いてしまう

ああ、憂鬱な世の中だ……

 

古今和歌集巻第十八 雑歌下より

小野篁の歌

 

 

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いったい

世間のが鬱陶しいのかと言うと───

 

私がまず真っ先に

鬱陶しいな~と感じるのは

世間の目

世間の評判

世間体

ってやつですかね……。

 

漠然としていて

確固とした実態があるのやらないのやらわからない

空気で出来た巨大なモンスター

みたいな感じ

───とでも言いましょうか。

 

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これによって

行動が制限されたり

時に

劣等感までもが植え付けられそうになるのが

もう本当に嫌ですね。

 

今の時代は

過度な商業主義成果主義に支配されていますから

 

テレビでも新聞でも街中でも

見る人に劣等感を植え付けて

あわよくば、それを

商売に結び付けようと目論まれているような広告言説が溢れかえっています。

 

そんな中に漫然と身を置いていると

「今の状態じゃ駄目なのかな……?」

なんて

引け目焦りを感じるように

知らず知らず洗脳されてしまうのが怖い所です。

 

 

体形がどうの

学歴がどうの

収入がどうの

その他もろもろの、ああだこうだ……

 

ああいう場から発せられている言葉というのは

ありとあらゆる人に向けて

「引け目」

「焦り」

「恐怖心」などを感じさせ

それを商売、金儲けに繋げようと

計算されつくされているものなんですよ。

 

 

ですから

 

どこからも貶される所が一つも無い

超完璧な人なんて

世界中のどこにもいないんです。

(たとえ完璧だったとしても、今度はその点について「つまらない」とか「嘘くさい」と貶される事でしょう)

 

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ひとに劣等感を植え付けるように

あえて意図されているような言葉

なんてのは

まず、間違いなく

ロクなものではありません。

 

そんなものをまともに正面から受け止めて

いちいち傷ついていたら

腹黒い相手の思うつぼ。

 

ですから

 

そんな言葉は

なるべく心に入れないようにした方が良いです。

 

ゴミ箱に捨てちゃいましょう。

 

心ない、どぎつい言葉で決めつけて来るような

書籍のタイトルとか

雑誌の見出し文なんかが

バーン

新聞の広告欄

電車の中吊り広告

街なかのポスターに掲げてあったりすると

 

まるで世間一般がそう言っているかのように思えてしまって

ひどく心が傷つけられたりもしますけど

 

 

あれは世間一般の意見などではなく

単に出版社

「売らんかな根性」から発せられた

釣りエサみたいなものなんです。

(人の心を傷つけて金儲けに繋げようとするなんて、えげつない話ですよね)

 

ですから

そんなものは、まともに取り合わず

言いたい奴には言わせとけ!!

で開き直っちゃいましょう。

 

人が生きていく上で

「こうでなきゃいけない」

という固定観念に縛られると

 視野が狭くなり、行動が窮屈になってしまいます。

 

他から何と言われようとも

心が穏やかで笑っていられれば

それが一番。

 

 

ああいうマスコミ言説に心の芯から毒されてしまって

ああだこうだ言ってくるような他人も

中にはいるかも知れませんが

 

自分を守れるのは自分だけ。

 

他人の言説を気にして

自分をことさら卑下する必要なんてないですよ。

 

万葉集の巻六に、こんな歌があります。

 

白珠は 人に知らえず 知らずともよし

知らずとも 吾し知れらば 知らずともよし

 

(白珠がここにある事は他人には知られなくったって、自分が知っているんだからそれで良いんだ)

 

元興寺というお寺にいた勉強熱心なお坊さんが

他の人から馬鹿にされた時に詠んだ歌だそうです。

 

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「自分の心に輝く白珠は、自分にはわかっているんだからそれでいい」

 

自信を持っていきましょう!

 

 

 

 

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こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。

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台風スウェル

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