TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

外国文学

ジョン・スタインベック「ハツカネズミと人間」の感想とご紹介〜色んな人がいるからこそ人間社会は難しい……。

今回はアメリカの文豪 ジョン・スタインベック(1902-1968)が 1937年に発表した中編小説 「ハツカネズミと人間」について 感想とご紹介を書かせていただきます。 こちらの作品は1992年に映画化されています。主人公のレニー役はジョン・マルコヴィッチ。 二十…

サン・テグジュペリ「戦う操縦士」から「人間と絆」について。

私は先日 サン・テグジュペリ(1900-1944)の 「戦う操縦士」(1942年刊)を読みました。 「星の王子様」で有名なフランスの作家 サン・テグジュペリによるこの本は 第二次世界大戦が始まって2年目の 1940年5月 ドイツ軍に侵攻され、敗色濃厚なフランス軍で 偵察…

アルチュール・ランボーの詩「わが放浪」「幸福」のご紹介

今回は マラルメ、ヴェルレーヌと並んで フランス象徴派の三大詩人に数えられている 放浪の天才少年 アルチュール・ランボー(1854-1891) の詩を2編ご紹介いたします。 ランボーの詩は現在、多くの人の手によって翻訳されているのですが 今回は新潮文庫から出…

めくるめくロマンスとガサツな日常との落差がすごい……写実主義の名作フローベール「ボヴァリー夫人」の感想とご紹介

今回はフランスの作家 ギュスターブ・フローベール(1821-1880)によって書かれ リアリズム(写実主義)文学の先駆け的な作品と言われている名作 「ボヴァリー夫人」の 感想とご紹介を書かせていただきます。 この小説の内容を簡単にまとめてみますと 以下のよう…

面白いけれども結構キモチ悪い物語~スウィフト「ガリヴァ旅行記」

今回はイギリス(アイルランド)の作家 ジョナサン・スゥイフト(1667-1745)による 「ガリヴァ旅行記」の ご紹介をさせていただきます。 小人の国に漂着して、夥しい数の小人たちによって縛り付けられてしまうガリバーのイメージはよく知られていますが この物…

シャミッソー「影をなくした男」のレビュー~影なんか無くったって人は幸せになれる!

今回は フランス出身の ドイツロマン派の文学者 そして 植物学者でもあった アーデルベルト・フォン・シャミッソー (1781-1838)によるおとぎ話 「影をなくした男」 について書かせていただきます。 ------- 内容 貧乏青年ペーター・シュレミールは 仕…

唐代の詩人、李益の「江南曲」にも出て来る中国伝統のサーファー「弄潮児」について

先日、私のスマートフォンに THE SURF NEWSというサイト発の 「中国の意外なサーフィン歴史が明らかに」 という情報が入って来ました。 それは イタリア人で中国のサーフィン代表チームのコーチも務めたことがある ニック・ザネラ氏が、中国の波乗りの歴史に…

ゴーリキー「どん底」の感想とご紹介~人の世を「どん底」にしてしまうものは、多分、人の心なんだと思います。

今回はロシア(ソビエト)の文豪 ゴーリキーの名作戯曲 「どん底」 のご紹介と感想を書かせていただきます。 今どきは「ゴーリキー」などと言いますと プロレスラーみたいな姿をした 紫色のポケモンを思い浮かべる人の方が多いようですが こちらの「ゴーリキー…

「サキ傑作集」の感想~予測不能のアッと驚く展開がクセになってしまいそう。

今回はイギリスの小説家 サキ(本名ヘクター・ヒュー・マンロー1870-1916)の短編小説を集めた 岩波文庫の 「サキ傑作集」河田智雄訳 の感想とご紹介を書かせていただきます。 まず感想から述べさせていただきますと これ めちゃめちゃ面白いです! 短編の名手…

モリエール作「ドン・ジュアン」ダイジェスト~世界一有名な色男の末路は、かなり悲惨なものでした。

今回は ルイ14世時代のフランスで 王様お気に入りの芝居座長として活躍していた モリエールの戯曲 「ドン・ジュアン」 について書かせていただきます。 女性をメロメロにさせる物語上の色男と言えば わが国では 光源氏や在原業平 そして現代ではちょっとマイ…

「貞観政要」~賢帝太宗に見る理想の帝王学~平和と安定の実現はまず、トップが身を慎むところから。

突然ですが みなさんは 王様とか帝王になれたらいいな~ なんて夢想することありませんか? 王様って 好きな事なんでもやりたい放題で 贅沢三昧が出来そう! そんなイメージですよね。 でも実際の所 一国の君主ともなれば そんな気ままや贅沢は 許されません…

ウィリアム・サローヤン「ディア・ベイビー」の感想~人生って切ないですね。人間って愛おしいですね。

今回はアメリカの作家 ウィリアム・サローヤン(1908-1981) の短編作品をあつめて ちくま文庫から出されたこちらの本 『ディア・ベイビー』の感想を書かせていただきます。 ディア・ベイビー (ちくま文庫) 作者: ウイリアムサローヤン,関汀子 出版社/メーカー…

邦題も内容もゾクゾクするほどカッコイイ!!「翼よ、あれがパリの灯だ」リンドバーグによる大西洋単独無着陸横断飛行の手記

今回は チャールズ・オーガスタス・リンドバーグ (1902-1974)が 1927年5月 世界初の アメリカ~ヨーロッパ間 単独無着陸横断飛行を成し遂げた時の事を記した 「翼よ、あれがパリの灯だ」(1953年) について書かせていただきます。 1902年 ミシガン州デトロイ…

トーマス・マン「ヴェニスに死す」の感想~美に殉じた芸術家の物語ですが、現代だったらまず間違いなく不審者として通報されてしまう事でしょう。

今回は ドイツ人のノーベル文学賞作家 トーマス・マン (1875-1955)の作品 「ヴェニスに死す」の感想を書かせていただきます。 ※ネタバレありです。 1971年に映画化もされているこの物語は 地位も名誉もある主人公 初老の作家 アッシェンバッハが ふと旅心に…

モーパッサン「脂肪の塊」の感想~たしかにこのタイトルではヒロインが可哀想。いっその事「ムッチリ姐さん❤」とかにしちゃったらどうでしょう。

今回は19世紀フランス文学を代表する作家の一人 ギィ・ド・モーパッサン(1850-1893)の 「脂肪の塊」の感想を書かせていただきます。 脂肪の塊/ロンドリ姉妹 モーパッサン傑作選 (古典新訳文庫) 作者: モーパッサン,太田浩一 出版社/メーカー: 光文社 発売日:…

マゾッホ「毛皮を着たヴィーナス」の感想~乗せられてエスカレートしていくのがコワいですね。

今回は 「マゾヒズム」 という言葉の語源ともなっている レオナルド・フォン・ザッヘル=マゾッホ(1836-1895)の小説 「毛皮を着たヴィーナス」の感想を書かせていただきます。 あらすじ----- 青年貴族のゼヴェーリンは保養先の下宿の庭で 大理石のヴィ…

トルストイの「人生論」を読んで思った事~大変立派な理念ですが、普通の人が実践するにはハードル高過ぎやしませんか!?

今回はロシアの文豪トルストイ(1828-1910)の著書 「人生論」について語らせていただきます。 トルストイと言えば あまりにも 超BIGネームであり さらにあの 気難しげな髭もじゃの風貌から 「取っ付きにくそう!!」 というイメージがありますよね。 でも …

スコット・フィッツジェラルド「華麗なるギャツビー」の感想~交友範囲の広さを他人にアピールするためだけに利用される人間関係って虚しいですよね。

今回は スコット・フィッツジェラルド(1896-1940)の代表作 「華麗なるギャツビー」(野崎孝訳) の感想を書かせていただきます。 -------- あらすじ ニューヨークの海岸沿いに大豪邸を構え 週末ごとにド派手なパーティーを開いて 大勢の有名人を集めて…

18世紀フランス恋愛小説「マノン・レスコー」~少年騎士グリュウの愛と転落の物語

今回は18世紀フランス文学の名作 アベ・プレヴォーの 「マノン・レスコー」 について語らせていただきます。 この物語は オペラなどでも有名なデュマ・フィスの「椿姫」や マゾヒズムという言葉の語源ともなった ザッヘル・マゾッホの「毛皮を着たヴィーナス…

本の紹介「あしながおじさん」~可愛らしくロマンティックな物語

今回は、アメリカの女性作家 ジーン・ウェブスター(1876-1916)の 「あしながおじさん」を紹介いたします。 生後間もなく両親に捨てられ 孤児院で育った十七歳の女の子ジュディは 孤児院の評議員をしている一人の紳士に見いだされ 孤児院を出て 上流家庭の子…

戦国策~乱世を泳ぐ縦横家たちの口八丁手八丁!(蘇秦の合従策VS張儀の連衡策)

読み終えた直後には 「ああ面白かった」 と思った本も、時間がたつと忘れてしまいます。 記憶力が無限ならいいのに。。。 と思いつつ 先ほど読み終えたこちらの本も、今でこそ記憶が生々しいけど そのうち絶対に忘れてしまいそうなので 記録かたがたレビュー…