TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

「フランシス」という名前は男性のもの?女性のもの?

私の大好きなミュージシャン杉真理さんの曲に

「フランシス泣かないで」

というロマンチックな名曲があります。

 

この曲はアルバム

「OVERLAP」
「HAVE A HOT DAY!」の両方に収録されていて

 

OVERLAP

OVERLAP

  • アーティスト:杉真理
  • 発売日: 1990/10/15
  • メディア: CD
 
Have a hot day!

Have a hot day!

  • アーティスト:杉真理
  • 発売日: 1987/06/03
  • メディア: CD
 

 

どちらのバージョンも、それぞれに素敵なのですが

 

夏っぽいキラキラ感が増量されている

「HAVE A HOT DAY!」版の曲が

私は特に大好きです。

 

 

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海辺のポーチ佇めば

仲間達の声がした

 

不意のスコール通り過ぎ

びしょ濡れの君がいたよ

 

 

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この歌のストーリーを

歌詞から想像して、私なりに描かせていただきますと

以下のようになるんじゃないかと思います。

 

 

歌い手である主人公の男性は

数人の友人達と共に海辺のリゾートに遊びに来ている。

 

彼はそこで

やはりバカンスでこの地にやって来ている

フランシスという女性と出会い

 

二人はたちまち恋に落ちたのであった。

 

が、しかし!

 

実は、フランシスには都会に婚約者がいた。

 

涙ながらにその事を打ち明ける彼女。

 

彼女によると

その婚約は、逃れられぬ世間のしがらみによって仕組まれたものだったらしい。

 

彼女には最初から

婚約相手に対する恋愛感情は無いのだが

 

婚約者の人柄はとても優しく善良なため

彼女は彼を裏切るような事はできない、と言う。

 

主人公は彼女の心を汲み

 

辛い思いを噛みしめながら

別れを決めた。

 

 

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ぼくのフランシス

お願いさ 泣かないで

 

君を待つ人の元へ 明日は帰ってゆく日

 

どんなにフランシス 

引き寄せ 呼んでみても

 

悲しく響く君の名前

 

 

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実はこの歌には

自分自身の若き日の思い出とあいまって

私は、大変深い思い入れがあります。

 

ずっと昔

まだ22、3歳の新入社員時代

 

船橋の自宅から君津の職場まで通勤する内房線の車内で

車窓を流れゆく長閑な田園風景を眺めながら

「HAVE A HOT DAY!」

MADE IN HEAVENを良く聴いていたので

 

この二枚のアルバムを聴くと今でも

千葉から君津あたりの風景が思い出されるのです。

 

 

MADE IN HEAVEN(紙ジャケット仕様)

MADE IN HEAVEN(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:杉真理
  • 発売日: 2008/03/19
  • メディア: CD
 

 

当時、私は図々しくも職場の同期の友人に

「私の事をフランシスって呼んで!」

などと頼んでいました。

 

優しく素直な友人は嫌な顔もせず

「フランシス~」

と呼んでくれていたものです。

 

あ~

懐かしき青春の日々よ……

 

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その当時、私は君津で靴を売っていました。

 

ところで。

 

私が空想の中で描いているフランシス嬢は

スレンダーで清楚な感じのする

美しい乙女という設定です。

 

 

しかし

これに関しては

 

以前、学生時代の友人から

このように指摘された事がありました。

 

 

フランシスって男の名前じゃない?

だって、ほら、映画監督のフランシス・コッポラだって、哲学者のフランシス・ベーコンだって男の人だよね」

 

 そう言われれば!!

 

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フランシス・ベーコン(1561-1626) イギリスの哲学者

 

咄嗟にギクッとした私ですが

すかさず、こう言い返しました。

 

「で、でも、コニー・フランシスとかいるじゃん」

 

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コニー・フランシス(1938-) アメリカの歌手

 

しかし友人は

「それ、苗字

 と言いながら、肩をすくめて苦笑い。

 

「うー……」

 

以来

若干、モヤモヤした気分を抱えつつ、その辺の事をきちんと調べることもないままに

 

「フランシスは女の子だもん……」

と固く思いながら数十年過ごしてきてしまったのですが

 

 

今回、ブログを書くにあたって

「ここらでキッパリ

白黒つけてもらおうじゃないか!」

との思いで

Wikipediaを見て調べてみました。

 

それによりますと

 

フランシス(Francis)は、アッシジのフランチェスコに由来する英語圏男性名及び姓。フランス語圏ではフランソワ、イタリア語圏ではフランチェスコ、ドイツ語圏ではフランツとなる。

 

やっぱり

男性名だったのか!!

 

瞬間、私は

ビーン!!

とショックを受けてしまいました。

 

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ところが。

 

Wikipediaの下の方の欄を

ツツーッ見ていきますと

 

そこには

フランシスの女性形

という項目があるではありませんか!

 

なんと

 

フランシスは

Francesという表記で

 

女性名としても

存在していたのでした!

 

あ~

ホッとしたにゃ~。

 

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男性名のフランシスはFrancis

女性名のフランシスはFrances

 

という

微妙~な違いがあるそうです。

 

なので

 

女性名の方は、日本語表記では

フランと書かれる事も多いようですね。

 

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ちなみに

 

フランシスという名の大本となった

アッシジのフランチェスコ

(1182-1226)

という人は

 

イタリア半島中部アッシジ出身の

キリスト教の聖人

 

フランシスコ(フランチェスコ)会の創設者

として知られているカトリックの修道士です。

 

本名は

ジョヴァンニ・ディ・ピエトロ・ディ・ベルナルド―ネ

ですが

 

裕福な商人であった父親がフランスを相手に商売していたから

とか

母親がフランス人だから

とか

彼自身がフランス語で歌を歌うのを好んでいたから

 

などの理由で「フランス人」という意味合いの

フランチェスコというように呼ばれるようになったんだそうです。

 

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聖フランシスコ

 

人間ばかりではなく

動物や小鳥たちも自分の兄弟同様に愛していた彼は

 

動物たちともよく心が通じ合っていたということで

 

1980年には

「自然環境保護の聖人」にも指定されているそうですよ。

 

 

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こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。

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