私は現在
「翼のキッチン」「台風スウェル」と
2冊の長編小説をkindleダイレクトパブリッシング(KDP)から出しているのですが
これらの小説は、このブログ記事同様
横書きになっています。
その理由は ───
「縦書きにする技術が無いんだろー」
───という訳ではなく (-_-;)
※(KDP出版で縦書きにするのは、横書きよりも技術的にヤヤコシイんです)
単に
横書きスタイルが
好きだからです。(^_^)/
一般的に、小説本は縦書きになっていることが多いので
「小説という物は縦書きでなきゃいかん」
とか
「縦書きでなくては美しくナイ」
なんていう声も多いのですが
私は小説を書き始めた十代の頃から、横書きスタイルで活字が並んだ状態というものに、美しさ、カッコ良さを感じていたので
「もし将来、本を出せるようになったら、文庫本サイズの横書きで、洋書のペーパーバックみたいにしたいなあ~。できれば装丁も全部自分で手掛けて……」
なんて事を夢想し続けていたんですよ。
だから
KDPから出すことによって、それが叶えられたことに関しては
かなり満足しているんですよね。(*^^*)
また
字体に関しても
という意見が多いのですが
私の小説は基本的に
ゴシック体です。
これも
私が明朝体(←賢そうに見えますよね)よりゴシック体(←オシャレっぽく見えますよね)の方が好きで
特に横書きゴシック体で書かれた文章というものを
(見た目的に)「可愛い!」
と感じているからだったりします。
それに
創作中の入力画面も、ずーっと「横書きゴシック」にしている、という事情から
仕上がった後に、これを「縦書き明朝」に変換すると
ちょっと、よそよそしい感じがするというか
どことなく別物感があるというか
妙な気分になってしまうんですよね……。
(よそ行きにめかし込んでいる我が子を見るような感じ、とでも言いましょうか……)
英語系の言語(インド・ヨーロッパ語族)では、横書き以外の選択肢はありえませんけれど
我らが日本語は縦書き、横書き、どちらを選ぶことだって出来てしまいます。
せっかく選択肢があるんですから
どうせなら
好きな方を選んじゃえ!
って所です。
日本において横書きの書物が現れたのは
意外に早くて
江戸時代だった18世紀後半
蘭学が紹介されてからだそうです。
1788(天明8)年
大槻玄沢が蘭学入門書「蘭学階梯」を出したのを端緒として、横書きで表す文字(西洋の文字)の存在が、人々の間に広く知られるようになり
19世紀後半
江戸幕府が開国してからは
右から左へ書き進める形で日本語を横書きにしたもの(右横書き)がチラホラ現れ出しました。
現代と同じように左から書き進める「左横書き」の形式は
1871(明治4)年に出版された英和辞書から始まったんだそうですよ。
小説本の横書き
としては
1984(昭和59)年刊の
小峰元さん著「クレオパトラの黒い溜息」
が第1号だそうです。
その後
水村美苗さんの「私小説from left to right」
黒田晶さんの「メイド・イン・ジャパン」
篠原一さんの「誰がこまどり殺したの?」
などなど
横書きによる小説は、意外と出版されています。
2013(平成25)年には
横書き小説として
初の芥川賞を受賞されていますよね!(^_^)
少し前までは
小説などの文芸作品は縦書きでないと!
っていう意識が世間一般に根強くあったかもしれませんが
ケータイ小説の出現を経て、web小説などもたくさん目にする機会が増えた今となっては
横書きされた小説にも、読者さんはかなり慣れて来ているんじゃないでしょうか。
なので
これから小説をKDP出版しようと思われている作家さんで
「横書きにしたいけど、横書きにしたら変だとかシロート臭いとか思われるかなあ……」
などとためらわれている方が、もしおられましたら
大丈夫!
小説の横書きも
大いにアリですよ!
と、私からエールをお送りいたします。
\(^O^)/
(ぶっちゃけKDPなら横書きで出す方が格段に楽ちんですよ)
こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。