エッセイって良いですよねぇ。
自分以外の他人が
何について
どんな風に感じているのか?
とか
どんな風に思考を巡らせているのか?
って
なかなか興味深いものがあるのですが
そういう所を
サラッと気楽に窺い知ることが出来るのがエッセイの良い所!
私はエッセイを読むのが大好きなので、子供のころから色んな作家さんのエッセイを読んでは
その作家さんに一方的な親しみを抱いてきておりました。(#^^#)
という事で
今回は
私がこれまで愛読してきた
エッセイの一部をご紹介しようと思います。
私が人生で初めてハマったエッセイは
小学校の5~6年生あたりから中学生くらいの頃にかけて愛読していた
佐藤愛子さんの
「娘と私の〜」シリーズです。
昔気質でサムライみたいに勇ましい性格の愛子先生と、現代っ子のお嬢さん。
この二人が毎度巻き起こす、抱腹絶倒のエピソードの数々が面白すぎて
少ない小遣いからこのシリーズを
まるで中毒のように
買っては読み、買っては読みしていました。
愛子先生の面影やいささか突飛な言動が
実は
どことなく私の母に似ているところがありまして
そんなところにも親しみを感じたりしていたのかもしれません。
そして
同じくらいの年頃に
同じくらいハマっていたのが
遠藤周作さん(狐狸庵先生)がお書きになったエッセイの数々です。
(狐狸庵先生シリーズ)
皆さん、お友達関係のようで
お互いのエッセイの中にお互いが出てきたりして
その辺の所も興味深いものがありました。
遠藤周作さんと言えば
「沈黙」
とか
「海と毒薬」
など
重厚でシリアスな名作の数々で知られた大作家ですが
そんな小説世界のイメージとはまるっきり違って
エッセイの方は
ひたすらユーモア全開の面白おじさんなんですよ!
私は、遠藤周作さんの知り始めはエッセイの方だったので
かなり後になって小説を読んだ時
その空気感のギャップにかなり驚いてしまいました。(^^;)
少女時代から
いい大人になった現在に至るまで
ふとしたときに
気が付くと手を伸ばしているエッセイ本──というのもありまして
それが
東海林さだおさんの
「丸かじりシリーズ」です。
世の中に存在している
ボー大な種類の食べ物を
ありとあらゆる角度から観察、考察し
次から次へと
面白エッセイにまとめあげてしまう ────
東海林さだおさんのセンスと文才といったら
ちょっと尋常ではありません。
紛れもなく
天才!!!!
としか言いようがありません。(◎_◎;)
さらに
ショージ先生はさすが漫画家さんだけあって
付けられているイラストとか
それに添えられている手書きのコメントとか
これがまた
絶妙に可笑しくって
味わい深いところなんですよねぇ。
高校生から大学生くらいにかけての時代には
村上春樹さんの
「村上朝日堂」シリーズも
よく読んでいました。
村上春樹さんは、わが故郷・船橋(千葉県)にお住まいになっていた時期があるんですけど
その頃のエピソードとして
公道に植えてある桜の街路樹の管理でも
毛虫がビッシリ発生しきった直後に、殺虫剤なんかを撒いたりするもんだから
あたり一面
毛虫の死骸がうようよ散らばる
大惨事になってるよ!
──という話が紹介されていたのですが
当時船橋市民だった私も
「船橋なら、いかにもありそうなことだな~」
と笑いながら納得していたものです。
(私の小学校時代には、学校近くの通学路の電信柱にも、堂々とポルノ映画のポスターが貼られている──なんて事が、いたって普通にあるくらいでしたから)
また
このシリーズのイラストを担当されている安西水丸画伯(千葉県千倉町出身)が、村上さんとの対談上
「故郷の千倉ではヒジキが豊富に取れたので、ヒジキは歯磨きに使っていた」
「アワビなんかはもう、取れ過ぎちゃって、もはや子供のおやつになっていた」
と
語られていたエピソードには
「千倉は海鮮パラダイスか!」
────と衝撃を受け
非常に強く印象に残っています。
大学生くらいの頃には
椎名誠さんのエッセイもよく読んでいました。
(あやしい探検隊シリーズなど)
「昭和軽薄体」と名付けられた
話し言葉さながらのこなれた文章が、斬新かつ新鮮に感じられ
椎名さんのゴーカイなお人柄や、楽し気なアウトドア生活も好ましく
憧れるものがありました。
それと
椎名さんの本の表紙や挿絵をしばしば担当されている
沢野ひとし画伯のイラストが
私は無性〜に大好きなんですよね。
「本の雑誌」を買った時など
沢野さんのイラストを切り抜いて
下敷代わりに使っているクリアファイルにはさんだり──
なんて事も、よくしていました。
その他には
などのエッセイも大好きで
よく読んでいました。
── と
こんなふうに見てみると
エッセイが面白い作家さん
しかも
それがシリーズ化しているような作家さんって
たいがいが
人気作家になってるんですよねえ……。
おそらくそれって
多くの人に
すらっと気楽に読ませることができる
文章のうまさ
ものごとに対する
目の付け所や切り口の
独特さ(独自の個性)
素材を
他人にもちゃんと「面白い」と思われるような話に
仕立てあげることが出来る
手腕(客観性)
この辺の所が
きちんと備わっているからこそ
なんでしょうねぇ~……。
エッセイが上手な作家さんって
傍からは
サラサラッと気軽に書いているように見えますけど
これって実は
やってみるとなかなか難しい
名人芸なんだと思いますよ~……。
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