日増しにあたりが夏景色となりつつある5月終盤。
ここ横浜ではあちらこちらで
純白のドクダミの花が見ごろを迎えています。
ドクダミ
って
こんなに清楚で可憐な花なのに
名前があまりにも毒々しすぎて
ちょっと可哀想になっちゃいますよね……。
まっ白い十字の花も
ハート型に見える可愛い葉っぱも
私、大好きなんですよ。
この花の慎ましやかな美しさって
教会のシスターとか
ミッション系の
女子学生(お嬢様)
────みたいなイメージありませんか?
この花の白い部分
実は
花びらではなく
真ん中の黄色い花穂(かすい…おしべとめしべの集合体)を保護している
総苞(そうほう)という名の
葉っぱのような物なんだそうですよ。
この植物は、昔から
「なんか体に効く!」
という事で
民間薬として使われていて
生薬としては、その応用範囲の広さから
抗炎症作用、鎮静作用、虫下し作用などがあり
ゲンノショウコ、センブリとともに
日本の三大民間薬
の1つとなっています。
ドクダミは本来
「しぶき」とか
「しふき」という名で呼ばれていたのですが
江戸時代ごろから
「ドクダミ」
と呼ばれるようになってしまったそうです。
(「ドクダミ」という言葉が最初に出て来るのは、元禄年間に刊行された「和爾雅(わじが)」という辞書)
個人的には
え~……「しぶき」のままで良かったじゃん。
なんでわざわざ……?(-_-;)
なんて思っちゃうんですけどねえ……。
一体全体どうしてこの花に
「ドクダミ」
なんて可哀想な名前を付けちゃったんでしょうね。 (-"-;)
「毒」だけでも酷いのに
さらにそれに続けて
「ダミ」だなんて……
名前から来るイメージ最悪じゃないですか……。
その理由としては
この植物の
「毒下し」としての効き目がスゴイ!
ということで
「
(矯める、というのは正しく直して整えること)
───になったとか
毒や痛みに効用アリ!
ということで
「毒痛み」→「ドクダミ」
───になったとか
あの独特のパクチーっぽい匂いから
いっぱい咲いてる所には
なんか、毒気が溜まっているような気がする……
植物自体に
なんとなく毒がありそうな気がする……
なんて風に思われてしまって
「毒溜め(どくため)」→「ドクダミ」
───になったなど
ドクダミという名がつけられた経緯には、色々な説があるようです。
しかしながら
薬草ってたいがいの場合は
毒草でもあったりするのですが
このドクダミは無毒なんですよ!
ドクダミちゃんは花の色同様に
純白の正義の味方なんです!
そんな風に考えると
なんだか
ドクダミちゃんのイメージに
白衣のナースまでが重なってくるような気がしませんか?
ドクダミは多くの薬効を持ちながらも
無害な植物ですので
花も葉も根も
全部食べることができますし
お茶だとか化粧水などにして
じゃんじゃん有効活用することができちゃう
エライ植物なんです!
(とはいえ、過ぎたるは及ばざるがごとし……ですので、量はホドホドに。
また、腎臓に疾患をお持ちの方や妊婦さんは控えておいた方が良いそうです)
「でもねえ……。ドクダミって、あの匂いが苦手!」
という方も多いかと思いますが
ご安心あれ。
加熱したり乾燥したりすれば
ドクダミの匂いはかなりマイルドになるんですよ ♪
私の船橋の実家では
この季節になると、庭の一隅にドクダミがわんさか生えてくるので
うちの母は昔から良く
ドクダミ茶を作っていました。
先日、実家に帰った時に、その作り方を聞いてきましたので
ここにご紹介いたしますね。(^_^)
《ドクダミ茶の作り方》
1. ドクダミを摘んできて洗います。
(葉っぱだけでも、茎ごとでもどちらでもOK)
2. 大きなザルに広げて入れて、屋外で陰干しにします。
3. カリカリに乾いたら出来上がり。
乾燥材と共に袋に入れて保存します。
4. 使う時はお茶パックに入れて、お湯で煮だして使います。
もっと複雑なのかと思っていたんですけど…………
なんと
干して乾燥させるだけだったとは……。(◎_◎;)
ドクダミ茶の効用としては
むくみを解消したり
お通じを良くしたり
高血圧、動脈硬化などの予防も期待できるそうですよ!
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厄介な雑草「ヤブガラシ」も意外と美味しく食べられるそうですよ。
こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。