これは私の知り合いの方のお子さんの話なのですが
学校の検診で視力の低下が指摘されたので
眼科に行って診てもらい
眼鏡屋さんで眼鏡を作ってもらったのですが
どうやらその子は、眼鏡を掛けることに抵抗があるらしく
せっかく作った眼鏡を
頑として使わない
らしいのです。
お母さんが
「どうして嫌なの?眼鏡だってカッコいいじゃない。眼鏡かけてるカッコいい人だっていっぱいいるよ」
と言ったところ、その子は
「眼鏡が嫌なんじゃなくて、作ってもらったこの眼鏡がダサくて嫌なの」
と答えたそうです。
「全然ダサくなんかない普通の眼鏡じゃないの。じゃあ、あなたはどんな眼鏡が良かったの?」
と尋ねるお母さんに、その子はこう答えたそうです。
「昔の伯爵とかが掛けてる
片っぽだけの丸い眼鏡だったら
掛けてもいい」
その話を聞いた時
私の脳裏にふと、疑問がよぎったのです。
昔の伯爵とか怪盗ルパン(三世のお爺さん)とかが掛けてた
あの丸い片っぽだけの眼鏡って
そもそも
どうやって掛けているの?
─── だいたい
「掛ける」って言うけど
あれには耳に引っ掛けるような
「つる」の部分自体が無いですよね???
そこでさっそく調べてみました。
あの眼鏡
日本語では「片眼鏡」
英語では
「monocle(モノクル)」
と言うそうです。
で
どうやって使うのかと言うと
眼窩(眉毛の下の目の周りでくぼんでる所)に
嵌め込んで使うんだそうです。
……が、
眼窩に窪み……?
そんなものありますか???
自分の顔を良く観察してみても
そんなものないんですよね……。
眉毛と瞼の間に高低差なんかない。
ていうか
ほぼ
真っ平!!!!
かような事実から
お判りいただけたかと思いますが
あれって
西洋の彫りの深い顔立ちの人だからこそ
使える道具
だったんですね……。
我々モンゴロイドの中にも
あれを嵌められるほどの彫りの深い顔の人も
いるかもしれないけれど
極めて少ないんじゃないでしょうか……。
残念無念!!!
アジア人としては何だか悔しいですね。
我々がこれを装着するには
どうしたらいいんだろう……?
もう、こうなったら
レンズをはめ込んでいるフレーム部分の裏に
両面テープでもくっつけて
顔に貼り付ける以外には無いかもしれない!!
……なんか
かぶれちゃいそうですね……。
それにしても
ただ眼窩に嵌め込んでいるというだけで安定しているというのは
コーカソイドの方々の彫りの深さには驚きです。
ただ、やっぱり
たまに落下することはあったらしく
鎖や紐を付けて首から下げたりしていたらしいです。
われわれモンゴロイドには
着用することの難しい片眼鏡
ですが
舞台俳優さんなどは
お芝居でヨーロッパ貴族の役を演じるときなんかに
あれを着けて役作りしなきゃならない時がありますよね。
そんな時には
こんな風に
ツルと鼻パッドが付いたもの
を使うみたいです。
調べてみると
どうやら片眼鏡って
今は実用というよりは
コスプレ用品としての需要が高いみたいですね。
コスプレ用品として片眼鏡をお探しの方は
ぜひとも
ツルと鼻パッドが付いたものをお買い求めください。
で
冒頭のお子さんの話に戻るわけですが
両目の視力が悪いっていうのに
片っぽだけ眼鏡かけてたって仕方がないし
そもそも
そんなの付けてる子供なんて
怪し過ぎるからね!!
作ってもらった眼鏡をちゃんとかけましょうね。
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