もうじき
楽しいクリスマスがやって来ますね ───
さて
クリスマスと言えば、何といっても欠かせないのが
クリスマスケーキ!
── なのですが
クリスマスケーキを食べる際
以下のような経験をされた方って
意外と多いのではないでしょうか。
丸いクリスマスケーキをカットして、それぞれのお皿に分け
ケーキの上に飾られている
可愛らしい飾り物を
その場にいるメンバーでワクワクしながら振り分けます。
チョコレートで作られた小さなお家
や
ホワイトチョコで出来た「MerryChristmas」のプレート
が割り当てられた面々は
「おいしいー♪」
と
大満足の笑顔。
……ところが
サンタさんや雪だるまなどの人形を割り当てられた人は
もらった時こそ
「かわいいー♡」
と大喜びしていたものの
それを一口かじるや否や
「まず〜い……」
……と
いっぺんにブルーな気分になってしまう……
こんな経験
皆さんもお持ちなのではないでしょうか?
ケーキの上に飾られている
あのお人形たち
プラスチックやロウソクで出来ているものもありますが
食べられる仕様である場合は
たいがいが
か
マジパン細工(しっとり系)
であろうかと思われます。
これが
2021年12月の現時点においては
非常に残念な事ではありますが
ど~~~も
イマイチ美味しくないことが多いんですよねえ……。
プロフェッショナルな職人さんが、一生懸命心を込めて作ったものを
「美味しくない!」
なんて言ってしまうのは
大変に心苦しい、申し訳ない気持ちもあるのですが
(だって私はあんなに上手に作れませんもの)
さりながら
ネット上の意見を見回してみましても
ケーキの上の人形細工を
「大好き!」
「美味しい!」
と評している人はあまり見当たらず
逆に
「まずい」
「どうやって食べればいいんだ」
「そもそもアレは食べても良いものなのか」
という意見の方が大勢を占めていますので
これは実際の所
ほとんどの人が密かに思っている事なんだろうと感じております。
形は申し分なく可愛いんです。
その上
「食べられる物」ときたからには
食べずに捨ててしまうなんて、とっても可哀想な感じがする……
そうはいっても
あんまり美味しくない……
───という事で
前述のような悲劇や葛藤が
毎度毎度くり返される事となるわけですが……
我が家では、このような飾り菓子は、誰も引き受け手がないために
「観賞用」ということで
庭の花の近くに置かれることとなり
風雨にさらされ、諸行無常のうちに自然消滅……
というのが毎度恒例となっております。
(夏だったらアリさん達のご馳走)
それでは
あの飾り人形は
何からどのようにして
作られているのか?
そこのところを
以下に、ごくごく簡単にご説明いたしましょう。
《メレンゲドール》
材料
・卵白
・グラニュー糖
・食用色素
作り方
① 卵白を良く泡だてる。
② グラニュー糖を入れ、さらに撹拌してクリーム状にする。
③ 色素を入れて色付けをする。
④ 絞り出し形を形成する。
⑤ オーブンで焼きあげる。
※メレンゲドールの中には、上記の材料ではなく、砂糖、でんぷん、水あめ、ゼラチン……等から作られているものもあります。
その場合「メレンゲ(ホイップした卵白を焼いた菓子)」ではなく、「キャンディー」になるのでは?と、個人的には思います。
《マジパン》
材料
・アーモンドの粉末(アーモンドプードル)
・粉砂糖(コーンスターチの入っていないもの)
・卵白
・食用色素
作り方
① アーモンド粉末と粉砂糖を混ぜ合わせる。
② そこに卵白を投入し、耳たぶほどの硬さになるまで混ぜ合わせる。
③ 食用色素を混ぜ込み、色を付ける。
④ 粘土細工のようにして形を作る。
こう材料や作り方を見てみると
いかにも
美味しく仕上がりそうに思われませんか?
実際の所
メレンゲ菓子って普通に美味しいものだし
マジパンにしたって
マジパンの本場、ドイツには
我々日本人のマジパン観を一変させてしまうような
趙美味なマジパンが
ワンサカ存在しているっていう話ですよ。
外国の美味しい食べ物を
得意のアレンジ力でもって
さらに美味しくしてしまう
そういう事において世界一長けている日本の職人さん達には
ここはぜひとも
ドイツ風の美味しいマジパンをさらに発展させ、趙美味しいマジパンを作っていただきたいところです。
思うに ───
どうして現状
ケーキの飾りになっているメレンゲドールやマジパンが
あんまり美味しくないのかと言うと
たぶん
味よりも見た目の方が重視され過ぎているから
なんだと思います。
ケーキ職人さん達からしてみれば
あれは刺身に載っけてある菊の花
みたいなもんで
食べても良いけど
食べなくても別に良い
っていう程度の位置づけになっているんじゃないでしょうか。
しかし
こちら側としてみれば
食べられるものであれば、やっぱり食べたいし
あまり美味しくないからと言って
食べ物を食べずに処分してしまうのには、心苦しさが伴うんですよね……。
菊の花だって
食べれば美味しいですからねえ。
メレンゲドールにしても
マジパンにしても
見た目にはいくらでも可愛らしく作ることが出来て
しかも
本来的にはかなり美味しいはずのお菓子なんです。
可愛い!
その上
美味しい!
それって
ほとんど鬼に金棒みたいなものじゃないですか?
そう考えると
メレンゲドール&マジパンの潜在能力って
実はスゴイものがあるのかもしれません。
どこかの才能あふれるパティシエさんが、この分野で本気を出してプッシュすれば
彼らはケーキの飾りという現状の位置づけから脱皮して
それぞれ単体でブームだって起こせちゃうかも……!?
……なーんて夢想してしまったりするのですが
皆さんは、いかが思われますでしょうか……?(^^;)
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