先日、散歩の途中で
道の片隅に
こんな植物が生えているのを見つけました。
オレンジ色の部分が一見
「花なのかな?」
と思いましたが
よく見ると
葉っぱの付け根がオレンジ色をしているんですね。
調べてみた所
これは
「ショウジョウソウ」
(猩々草)
という植物であることがわかりました。
ショウジョウソウ
葉っぱの付け根が赤くなる。
アメリカ中部からアルゼンチンあたりを原産とする熱帯植物
日本には明治時代に園芸用として渡来
ポインセチアとは親戚
8月31日の誕生花
花言葉は「良い仲間」「祝福」など
英語では
「ファイヤー・オン・ザ・マウンテン」
という呼び名があり
「スノー・オン・ザ・マウンテン」
と対になっている。
クリスマスシーズンになると存在感を増してくる
同じトウダイグサ科の仲間で
茎の部分が木のようになるので
和名では
「ショウジョウボク」
(猩々木)
と呼ばれているそうです。
猩々草、猩々木に使われている
「猩々」(しょうじょう)
という言葉
これは中国から伝わって来た伝説上の動物で
日本においては
人間に似た
赤い顔と赤い髪を持った
酒好きな妖怪として知られています。
また
海の妖怪として語られる事も多いようです。
能にも「猩々」という
おめでたい演目がありますね。
内容はこんな感じになっております。
昔、揚子江のほとりに親孝行な高風という若者がいた。
彼は
「市場で酒を売ればお金持ちになれるよ」
という夢のお告げに従って、酒を売り始めた。
毎日店に来る客の中に、やたらと酒に強い客がいた。
名前を聞くと
「私は猩々と言って、海の中に住むものだ」
と言い、立ち去って行った。
月夜の晩
高風は川辺で酒を準備して猩々を待った。
やがて波間から猩々が現れ
二人は酒を酌み交わし、舞を踊る。
猩々は高風のため
いくら汲んでも尽きることのない不思議な酒壺を授けて帰って行った。
このように
お目出度いイメージがあるためか
猩々は昔は
七福神に入れられていた事もあるんですよ。
七福神のメンバーが今の7人
(大黒天、恵比寿、布袋、弁財天、毘沙門天、福禄寿、寿老人)
にだいたい定まって来たのは、江戸時代なのですが
寿老人あたりに代わって
猩々とか、お多福とかひょっとこあたりが入って来る事は
ままあったらしいです。
現実世界では
オランウータンの和名が
猩々とされています。
確かに (^^;)
毛の色と言い、仕草と言い
猩々っぽい感じ……。
ちなみに
ゴリラは
大猩々(おおしょうじょう)
と呼ばれています。
「猩々」を名前に冠しているものは
他にも結構あって
「ショウジョウ」も
この「猩々」から来ているんですよ。
目が赤くて
酒に好んで集まる所から
「猩々蠅」と付けられたんだそうです。
と
このまま
「ハエ」のイメージで
記事を終わらせてしまうのも何なので……
(;・∀・)
最後に再び
「猩々」の名を冠した
綺麗な植物をご紹介いたします。
↓
ショウジョウバカマ(猩々袴)
田んぼのあぜ道や山や林の湿地など
湿った場所を好むお花です。
花の咲く時期は2~4月
高山だと6~7月です。
英語名は「ジャパニーズヒヤシンス」
花言葉は
「希望」
そして
「飲み過ぎに注意して」
だそうです。(^^;)
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