幸せであるためには
ある程度の自由が必要。
でも
自由にはえてして
不便が付き物だったりもする。
不便すぎてサバイバル過多な状態は
幸せだと感じる余裕もなくなってきたりして……
───というように
「幸せ」という事を考えていると
「自由・不自由」
「便利・不便」
この両者のバランスに悩まされる事になりがちです。
という事で今回はこの
「自由・不自由」と「便利・不便」問題について考えてみました。
「自由・不自由問題」とは
自分が他の人から
管理されていたり
監視されていたり
縛られていたり
しているか、そうでないか?という所です。
とはいえ
人間社会の中でその一員として生きている以上
ほとんど全ての人々が、何かしら(共同体・会社・学校・家族などなど)に縛られている状態なのではないでしょうか。
この縛りが
キツかったり、納得できないものだったりすると
不自由だと感じてストレスになってしまいがち。
逆に
緩やかだったり、納得できるものなら
比較的自由だと感じられて居心地が良かったりして。
つまり
自由だと思える度合いが高いほど
幸せにも感じられ
不自由で窮屈だと思うほど
不幸だと感じられる。
そういう傾向にあるんじゃないかと思います。
「便利・不便問題」とは
衣住食とか
移動の自由とか医療など
生きて行くのに必要な事に不足があるかないか、簡単にアクセスできるかどうかといった所です。
(お金があれば解決する事柄も多いため、経済的な問題と重なってくる所もあります)
たまに
不便なことがむしろ楽しい!
なんてタイプの人も、中にはいたりもしますけど
一般的大多数の人は体力的、気力的、性格的に
不便な事を不幸
便利な事を幸せ
と
感じる傾向にあるんじゃないでしょうか?
そこで
これらを掛け合わせて
幸福度合いの低い順から並べてみますと
以下のようになるかと思います。
不幸「不自由かつ不便」
「自由でも不便」
「便利でも不自由」
幸せ 「自由で便利」
以下に一つ一つ考察してまいります。
《不自由かつ不便》
ガチガチに縛られていて、なおかつ不便ときたら
まず快適さなんて望めませんよね。
イメージとしたら
強制収容所か地獄。
こういう状態を「好き」とか「幸せ」と思う人なんて、普通はまず、いないんじゃないかと思います。
(一刻も早く脱出すべし!!)
因習に凝り固まったど田舎のコミュニティなんてのも、ここに入ってきちゃうかも知れませんねぇ……。( ;∀;)
《自由でも不便》
こちらのイメージは
誰からも干渉される事のない
自給自足生活です。
一見、理想的にも思えますけど
実際にやるとなると
かなりのサバイバル
相当な気力・体力・知力が必要とされる上、余暇を楽しむ余裕まではあるかどうか……。
こういう生活って、ちょっと憧れたりもしますけど
実の所、かなりきちんと自分を律することのできる人でないと成り立たないんじゃないでしょうか?
ともすると、ホームレスと区別がつかなくなってしまうかも……。
《便利でも不自由》
イメージとしては
個人に関するデータのすべてが国家に把握されている高度IT社会です。
手ぶらの顔認証で買い物もできるし電車にも乗れて超便利!
しかしながら
買い物履歴も預金残高も電気使用量も現在の居場所もインターネット使用履歴も
何もかもがぜーんぶ「管理者(国家)」に丸見えで、まさに生殺与奪の権をガッチリ握られている状態です。
世の中には
「自由過ぎるのはある意味辛い。ほどほどに管理されている状態の方が気楽で良いや~」
と考える人も結構多いので
この状態を快適だと感じる人も意外と多いかもしれません。
たしかに
管理者(国家)がシッカリしてて民主的な時には良いかもしれませんけど
為政者がいつでも、いつまでも善政を行なうとは限らないのが世の常なんですよねぇ……。
いつなんどき、ふとした理由で
銀行口座が凍結されてしまうかも……。
一切のサービスが受けられなくなってしまうかも……。
というわけで
為政者次第では
アッという間に牢獄と化してしまう危険性をはらんでいるのがこの状態です。
《自由で便利》
買い物や暮らしに不自由することなく、誰からも束縛される事のない暮らし。
これが一番理想なんですけど
なかなか実現は難しそうですよねぇ……。(^^;)
でも
完全に自由とか
すっごい便利とかを目指さず
ほどほどの所で妥協できるんだったら
意外と
実現できそうな気もしませんか?
自分にとって程よい位の「自由」や「便利」の度合いで
そこで「足る事を知って」満足できるなら……。
ここで
もっと便利に!
なんて欲を出してしまうと
今の時代、ことによると
交換条件として
自由を引き渡さなくてはならなくなるかもしれませんので要注意……。(-"-;)
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