TODAWARABLOG

戸田蕨です。小説書いてます。よろしくお願いします。

「シャコ」にはエビと貝と鳥がある!

料理屋さんで、板前さんやシェフに

「今日はシャコの料理がお勧めですよ!」

と言われたら

みなさん、どんなものを思い浮かべますか?

 

f:id:TODAWARA:20210819102028j:plain

 

まず、普通一般的には

寿司ネタなどに使われているエビみたいなのを思い浮かべるんじゃないかな、と思うのですが

 

実は

シャコと呼ばれる食材

には

エビ(みたいなの)

3種類があるんですよ!

 

f:id:TODAWARA:20210819170014j:plain

 

その1 

知名度抜群・エビの遠縁の「シャコ」

 

こちらのシャコ

漢字では蝦蛄と書きます。

 

エビやカニと同じ甲殻類軟甲綱に属していますが

エビ&カニ真軟甲亜綱

シャコは口脚亜綱

やや遠い親戚同士と言った所です。

 

エビやカニ捕脚(手)はハサミ形ですが

シャコの捕脚はギザギザのついたのような形をしています。

 

彼らはこの捕脚で貝やカニを叩き割って食べているわけですが

そのパンチ力非常に強烈

人間が骨折するほどなんだそうですよ。

(通称シャコパンチ)

 

なので

生きたシャコを扱う時にはくれぐれも要注意です!(; ・`д・´)

(水槽割る時もあるらしいですよ!)

 

f:id:TODAWARA:20210819091333j:plain

 

捕脚が鎌の形をしている所から

彼らは英語では

mantis shrimp

(カマキリエビ)

と呼ばれています。

 

試しに「mantis shrimp」で画像検索してみましたところ

 

メトロン星人みたいなドギツイ色のシャコがずらずら出て来て、ちょっとギョッとしてしまいました。

 

f:id:TODAWARA:20210819164251j:plain

シャコは

内湾や内海の砂泥の中に

巣穴を掘って暮らしています。

 

は産卵を控えた3~5月ごろと

栄養を蓄えた10~12月ごろ。

 

茹でるとシャクナゲの花のような色になるため

江戸時代にはシャクナゲと呼ばれていたそうですよ。

(それが転じて「シャコ」になったんだそうな)

 

見た目のアレさからはちょっと意外過ぎるほどの、風流な話ですよねえ……。

  

f:id:TODAWARA:20210819091610j:plain

 

その2 

お宝だった!貝の「シャコ」

 

こちらのシャコは

漢字では硨磲と書きます。

 

熱帯の海中に住んでいる

シャコガイ大きな二枚貝です。

 

シャコガイから作られた宝飾品は古来より

仏教でいうところの七宝の一つとされてきました。

 

七宝というのは

金・銀・瑠璃(青い宝石)・玻璃(水晶)

シャコ貝・珊瑚・瑪瑙(メノウ)・法華経

という七つのお宝のことです。

 

f:id:TODAWARA:20210819203244j:plain

 

シャコガイの中でも

オオジャコガイ世界最大級の二枚貝と言われ

殻の長さ1.4m、重さ230㎏にもなるものもあるんだそうですよ。

 

これほどまでに巨大な貝ですから

ダイビング中にウッカリ挟まれたりすると非常に危険!

 

死亡事故も起こっているくらいですので

もし海中で見つけたとしても

絶対に触ったり面白半分に手足を入れないように、くれぐれも気を付けましょう。

 

オオジャコガイの寿命は200年もあって

中には400年以上生きたものもあるそうです。

なんだか

海の主みたいな感じですよねえ。

 

貝殻はインテリアとして使われる事も多く

ヨーロッパの教会では聖水盤として使われたりもしているそうですよ。

 

f:id:TODAWARA:20210819085832j:plain

 

シャコガイ

沖縄地方でよく食べられています。

 

新鮮なものを刺身寿司などにして食べるのが美味しいらしいですよ。

 

また、塩漬けの瓶詰なども売っているそうです。

 

6~8月は禁漁期なので

食べるならそれ以外の月を狙いましょう。

 

f:id:TODAWARA:20210819085641j:plain

 

その3

姿も可愛らしい鳥の「シャコ」

 

キジ科の鳥の中で

尾が短く、ウズラによく似た小型の鳥である、こちらのシャコ

 

漢字では鷓鴣と書かれます。

 

アフリカ、アジア、ヨーロッパ各地が原産で、40種類ほどがいるそうです。

(現在はアメリカやニュージーランドにも帰化して野生化中)

 

f:id:TODAWARA:20210819091817j:plain

イワシャコ

 

ユーラシア大陸原産のイワシャコ

イラクパキスタンの国鳥になっています。

 

イワシャコは、月に恋するあまりいつも月を見上げている。

 

そのように考えられていたため

 

パンジャブ地方(パキスタンとインドの間)では

「激しい恋情」とか

「報われない恋」

の象徴とされているんだそうですよ。

 

う~ん、ロマンチック!

 

f:id:TODAWARA:20210819203712j:plain

 

ずんぐりした体形がとても可愛い、鳥のシャコさんですが

 

中国南部、東南アジア、インドに生息している

コモンシャコは食べても美味しいらしく

 

中国では主に食肉用として飼育されています。

 

スープ等の材料として使われるようで

鶏より高価なんだそうですよ。

 

また

西南ヨーロッパに生息している

アカアシイワシャコ

 

ヨーロッパではジビエ(野生鳥獣)料理として食べられたりしているようです。

 

f:id:TODAWARA:20210819100543j:plain


───という事で

 

一口に「シャコ」と言っても

エビっぽいの

3種類があるという事がおわかりいただけたでしょうか。

 

ですので

 

料理屋さんでお店の人から

「今日はシャコがお勧めですよ」

と言われた時や、お友達から

「シャコ食べに行こう!」

と誘われた時には

 

それが一体どのシャコを指しているのか

念のために確認しておいた方が良いかもしれませんよ!

 

 

 

f:id:TODAWARA:20210819170800p:plain

 

 

 

関連記事のご案内

 

 

お手軽簡単、ポークビーンズの作り方

todawara.hatenablog.com

 

 美食の巨人・魯山人直伝の簡単雑炊レシピ4選

todawara.hatenablog.com

 

 ビーフシチューとハヤシライスとビーフストロガノフの違いについて

todawara.hatenablog.com

 

 コロナ禍のさなか、頑張る各社の機内食をご紹介

todawara.hatenablog.com

 

 

 

こちらは私の本になります。よろしくお願いいたします。

f:id:TODAWARA:20210805162922j:plain

 

f:id:TODAWARA:20210805162947j:plain

 

f:id:TODAWARA:20210805163002j:plain